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酒と蘊蓄の日々

The Days of Wine and Knowledges

ハイオク軽油あります

次代プリウス?」のエントリで頂いたコメントで油種の話になって思い出したのですが、かつて日本列島がSUVブームに包まれた頃、ディーゼルエンジンのそれが普及したのに伴って「ハイオク軽油」なるものが登場しました。このエントリのタイトルにあるような看板や張り紙があちこちのスタンドに掲げられたシュールな光景に、私は失笑を禁じえませんでした。

ガソリンの場合、自己着火しにくいアンチノック性の指標として「オクタン価」が用いられ、この値の高いガソリンは「ハイオク・ガソリン」などと呼ばれています。が、ディーゼル燃料である軽油に求められる性能はこれと逆で、自己着火のしやすさを示す指標に「セタン価」が用いられます。

ご存知のように、ディーゼルエンジンは高圧縮で筒内温度を上げ、燃料を自己着火させるため、スパークプラグがありません。セタン価の高い燃料のほうが適切なタイミングで燃焼しやすいため、ディーゼルノックが抑えられる、より高品質な燃料といえるわけですね。

このように「セタン価」と「オクタン価」は全く逆の指標です。厳密には違いますが、感覚的には反比例するとイメージしても良いでしょう。ですから、「ハイオク軽油」などというものがもし本当にあるとしたら、それはとんでもない粗悪ディーゼル燃料だということなんですね。

ま、マトモなところはちゃんと「プレミアム軽油」と表示していましたけどね。でも、「ハイオク軽油」と掲げていた彼らは、自分たちが商品として売っている燃料の性質を全く理解していなかったということです。

ということで、この阿呆なスタンドの話は、実は予備知識といいますか、次回の話題につなげる前振りになります。続きは、また明日。



[お断り] このエントリの第2~4段落は2年近く前に某メールマガジンへ投稿し、掲載されたものを再使用しました(文体は当blogに合わせて少し変えましたが)。配信数3万を超えるメールマガジンですので、どこかで引用されているかも知れませんが、当方がオリジナルになります。
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