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フロンはオゾン層を破壊できるのか? (その1)

最近は地球温暖化問題ばかりですっかり忘れ去られた感がある「フロンによるオゾン層破壊」の問題ですが、私はこれについても「地球温暖化人為説」と同様にかなり疑っています。もう忘れてしまったという方や、大衆メディアの中途半端な報道で正しい認識が出来ていない方のために、とりあえずザッとおさらいしておきましょうか。

そもそも、この化学物質を「フロン」と呼んでいるのは日本人だけで、外国人に「フロン」といってもまず通用しないそうです。国際的には「CFC」というのが普通なんですね。ま、私としても「フロン」という呼称に馴染んでいるので以下もそう表記しますけど。

CFCというのはクロロ・フルオロ・カーボン(Chloro Fluoro Carbon)の略で、要するに「塩素」と「フッ素」と「炭素」の化合物ということを示しています。後でもう少し詳しく説明しますが、オゾンを破壊するのはこのうちの塩素だとされています。

テレビニュースなどでこの「フロンによるオゾン層破壊」が伝えられるときはバカの一つ覚えみたいにエアゾールを噴射するイメージ映像を流していましたから、フロンの用途として皆さんが真っ先に思いつくのはスプレーの噴射剤かと思います。ま、一種の刷り込みですね。これ以外で思いつくのは冷蔵庫やクーラーなどの冷媒といったところでしょうか。

でも、実際は噴射剤と冷媒を合わせても消費量全体のせいぜい30%ほどだったんですね。日本では1988年に規制法が作られましたが、それ以前の3年間で用途別の平均出荷量を見てみますと、エアゾール用が約8%、冷媒が約17%でした。

残りの殆どは産業用で、一番多かったのは半導体やプリント基板などの洗浄剤として用いられたもので約49%、次に多かったのが発泡樹脂を製造する際に用いられた発泡剤で約25%となっていました。世界的に見ても洗浄剤:発泡剤:冷媒:噴射剤の割合は、おおよそ4:3:2:1くらいだったんですね。つまり、スプレーなんて大した排出源ではなかったんです。

このフロンは化学的に安定していて分解されにくく、一度放出されると大気中に長くとどまるといわれています。こうした性質から、「フロンがオゾン層を破壊する」と言い張る人たちは以下のような仮説でそのプロセスを説明しているんですね。

まず、フロンガスは10年ないし数十年かけてジワジワと成層圏へ昇って行きます。そして地表付近より強力な太陽の紫外線を浴びることで分解されます。前述のようにフロンは塩素とフッ素と炭素の化合物ですから、これが分解されると塩素が生じます。この塩素によってオゾンが破壊されてしまうというストーリーです。

ozone-depletion.gif
フロンによるオゾン層破壊問題の概念図

でも、私はこうした科学的にかなり無理のある仮説を鵜呑みに出来ません。

フロンが規制される以前、カーエアコンの冷媒にはフロン12というガスが用いられていました。そのフロン12が入れられているボンベなどには大抵こんな注意書きがあったそうです。

ピットの上で充填・抜取り作業を行わないで下さい


ピットというのは自動車の下廻りの点検・整備などを行うために掘られた縦穴のことです。車両をリフトアップさせるのではなく、人が下に潜って作業したほうが都合の良い場合もあります。なので、そうした目的で縦穴の地下スペースを設けている自動車整備工場もたくさんあるんですね。

で、フロンをピットの上で扱うと何がマズイのかといいますと、フロンガスは大気比重で3.7くらいあるメチャメチャ重い気体だからです。そんなに重い気体をピットの上で扱って漏れ出してしまったら、それがピット内の大気を追い出してしまいます。そうなるとピットはフロンガスで満たされたプールと化しますから、そこへ人が降りたら酸欠状態に陥り、ただでは済まなくなるわけです。

大気の4倍近くもある非常に重い気体がジワジワ昇っていくという、その様が私の頭では全く想像つきません。でも、「フロンがオゾン層を破壊する」という仮説はこの重いフロンガスが「10年ないし数十年かけて成層圏まで昇っていく」というストーリーなんですね。いえ、これが上昇気流で舞い上げられ、その後ジワジワと降りてくるというなら理解できますけど。

では、フロンは上昇気流に舞い上げられて成層圏まで到達すると考えればよいでしょうか? でも、そうした考え方もかなり無理がありそうなんです。

(つづく)
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テーマ:環境問題 - ジャンル:ニュース