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酒と蘊蓄の日々

The Days of Wine and Knowledges

206じゃない

「人体を構成する骨の数は206」

テレビからこんなナレーションが聞こえてきました。20世紀FOXのドラマ『BONES―骨は語る―』のDVDのレンタルが開始されたというCMでした。

bones.jpg

が、これは聞き捨てなりませんでしたね。聞き捨てならずにつまらない蘊蓄を書いたことが以前にもありましたが、こういうことに関して私は小姑みたいに反応してしまう性分のようです。

で、人体を構成する骨の数ですが、正しくは206ではありません。成人の場合は概ね206ですが、厳密には200~208と幅があります。特に解りやすいのが尾骨で、胎児期には尾椎の原基が9個あるのですが、次第に退化してゆき、上方の3~6個が残って癒合し尾骨を形成します。

このように人体を構成する骨の数は成長過程で変化します。8ヶ月の胎児は約270ですが、新生児は約350へ増加しています。思春期を経て最終的には約206に落ち着くのですが、それは分娩や成長に対応するためです。

産道を通って分娩されるとき、骨は最も細かく分かれた状態になっています。その後、成長に伴って骨も大きくなっていきます。このとき骨の成長速度にバラツキがあると歪みが生じてしまいますが、細かい骨が軟骨でつながった状態になっていることで、この速度差を吸収することができるというカラクリになっています。

大人になるまでの間に細かく分かれていた骨が癒合して纏まっていくというわけなんですね。ですから、より正確を期すなら・・・

「成人の人体を構成する骨の数は約206」

としなければなりません。「彼女は骨の全てを知っている」と言われましても、いきなり不正確なナレーションが入っていると私の場合はそこで幻滅してしまいますから、興味はそそられませんよねぇ。ファンの皆さんには水を差すようで恐縮ですが。


話はガラッと変わりますが、先日、ザッピングしていたら「クイズ!ヘキサゴンⅡ」のスペシャル番組が放送されてました。そのときたまたま出題されていたのが「閏年」だったので、ちょっと気になってそこのところだけ見ることにしたんですね。

正確には覚えていませんが、「閏年」を何と読むか? みたいな感じだったと思います。「またぞろ4年に1度とか、そういうことを言うんだろうな」と思ったのですが、「通常は4年に1度」といったヒントが出ていたので少々驚きました。

閏年についての詳しくは以前書いたエントリを参照して頂きたいと思いますが、この番組の問題を考えているスタッフはわざわざ「通常は」と断っていますから、閏年が常に4年に1度ではないということを知っていたんですね。こういう人はそんなに沢山いないと思います。(まさか当blogを読んでいたなどということもないでしょうし。)

あの番組は普通より知識レベルが劣るタレントの珍回答を笑い飛ばし、自分より劣った人間がいることを確認して安心するような人が特に好んで見る番組かと思っていました。が、意外にも制作スタッフのレベルは低くなかったようで、ちょっとだけ感心しました。
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