FC2ブログ

酒と蘊蓄の日々

The Days of Wine and Knowledges

ようやく試走 (その2)

WH-7850-C24-TU(以下C24)のフロントハブはディープリムのWH-7850-C50-TU(以下C50)と共通とのことですが、リヤハブはC24のほうがフランジ幅が広くなっているので横剛性を重視していると情報誌などのレポートは専らそんな書きぶりになっています。

wh7850c24tu.jpg
WH-7801はフリー側がラジアル、反フリー側がタンジェントという
変則的なパターンでしたが、WH-7850は両側ともタンジェント組みになりました。
リヤのフランジ幅はC24のほうがC50より約6mm広くなっており、
またリムはセンターから反フリー側へ約3mmオフセットされています。


しかしながら、私の印象では横剛性にあまり大きな差を感じませんでした。確かにC24のワイドフランジのほうが横剛性を高めるのに有利ですし、オフセットリムでフリー側のプレース角も確保しようとしています。が、そもそもC24はC50よりスポークが長いですし、スポークテンションも私の実測ではC50のほうが10~20%くらい高くなっています。条件的にもC50のほうが劣っているとは思えません。

ブレーキ性能は両者とも全く変わらず、純正のシューでもそれなりに効きます。昔のシマノのカーボンリムはブレーキが効かないと言われていましたが、現在はその辺もちゃんと克服されていますね。ま、それでもアルミから初めて乗り換えた人は効かないと思うでしょうけど。

C50とC24のどちらにしようかと迷っている方も結構おられると思います。C24のほうがC50より200g以上軽いのですが、C50もクリンチャーでは定番の軽量ホイールだったマヴィックのキシリウムESと公称値で殆ど変わらない軽さです(ということは実測での比較ならさらに軽いでしょう)から、ヒルクライムにも充分に対応できるパフォーマンスはあると思います。一方、C24もリムハイトが24mmでそれなりに空力を考慮した形状になっていますから、高速巡航が苦手というほどでもありません。どちらかを選ぶとなれば、確かに迷うところでしょう。

当然のことですが、ゼロ発進から30km/h台までの加速でいえばC24のほうが明らかに有利です。でも、そこから先の加速が鈍いかというと、そんなことはありません。もちろん40km/hくらいからの伸びはC50のほうが勝ってきますし、その速度域の維持もC50のほうが有利だと思います。

オールラウンドで考えればC24のほうがバランス良く、ヒルクライムでは間違いなくC24のほうが有利です。まだちゃんとしたヒルクライムでC24を試したわけではありませんが、近場のちょっとした上り坂でもその軽さからくるメリットは十二分に確認できました。

高速域の性能が欲しいのであればC50のほうが良いのは確かですが、とりあえず1セットで色々こなしたいという方にはC24のほうがお勧めです。価格も3万円ほど安いですし。また、ディープリムの経験がない方は、強い横風の中で乗りにくいという宿命をC50もそのまま背負っている点について留意されたほうが良いかと思います。

さて、あとは他愛のない雑感になりますが、最近のシマノはスポークパターンもかつてのような個性がなくなってしまいました。元より雰囲気的にマヴィックのような派手さがなかっただけに、輪をかけて地味な印象になってきましたね。

辛うじてニップルに赤いアルマイトを施していますが、あまり目立ちませんし、走っているときには誰も気付かないでしょう。バブフランジを真っ赤にするとか、スポークを1本だけ丸々赤く染めてしまうとか(個人的な好き嫌いの問題は別ですが)、シマノのデザイナーからそういう発想が出てくることはないのでしょう。

化粧カーボンも施されていない真っ黒で素っ気ないリムはともかく、「DURA-ACE」のロゴをあしらった趣味の悪いデカールには少々萎えます。逆に飾らないプロの仕事道具的な雰囲気と好意的に理解(曲解?)すれば良いのかもしれませんが、デカールは元より飾り以外の何ものでもないのですから、もう少し格好良くデザインして欲しかったところです。

つくりは非常に丁寧で、価格を考えれば驚異的といえるレベルにあります。殊にリムのスポーク穴やバルブ穴にはキッチリ補強用のカーボンが積層されていて、切り口も樹脂で手当されているなど手抜かりがありません。フランスの某C社のようにドリリングされた穴の切り口がちょっとササクレ立っていても気にしないといったノリとは対照的です。こうした部分はタイヤを貼ってしまうと全く見えなくなりますが、逆に見えなくなる部分にも拘る姿勢は個人的に好感が持てます。

wh7850c50tu.jpg
これはC50のほうですが、C24も全く同じで、
全ての穴に細かい補強が施されています。


ヘタレの私にはC24もC50もかなりのオーバースペックですが、ド下手なオッサンほど良いゴルフクラブを欲しがるのと同じで、自分の能力の低さを機材で補おうという発想は誰にでもあると思います。ま、C24などは値上げされたとはいっても13万円台で入手可能ですから、このクラスのホイールとしては呆れるほどコストパフォーマンスが高いと思います。

(おしまい)
スポンサーサイト



テーマ:自転車 - ジャンル:趣味・実用