
ST-7900の内側
これはデュアルコントロールレバー(左)の内側で、
従来はフロントディレイラーにつながる
シフトケーブルが生えている方ですが、
カンパやスラムと同様にそれがなくなりました。
思えば、私が中学生のとき初めて購入したロードレーサーはメインコンポがシマノの600EX(現在のアルテグラの祖先に当たりますが、当時はレース向けにデュラ、ホビーライダー向け及びツーリング向けに600、以上2つのグループコンポーネンツしかありませんでした)で、変速系にカンパもどきのアラベスクパターンが刻まれていたことから「唐草模様」とも呼ばれました。そのブレーキレバーはまだケーブル内蔵式ではなかったんですね。

BR-6200
当時のカタログから抜粋したもので画質が荒れています。
説明の必要はないかも知れませんが、当時のブレーキケーブルは
レバーの上方、天に向かって生えていました。
で、この頃から次第に内蔵式に変わっていったわけですが、それを横目で見るにつけ、天に向かって生えているブレーキケーブルが古臭く感じてきて、高校時代にこれを内蔵式のものに交換しました。確かサンツアー製だったと記憶していますが、型番等は全く覚えていません。ま、高校生の小遣いで買えるものですから、安物には違いありませんが、それでもスッキリしたハンドル周りを見ては悦に入ったものです。それから何年かしてインデックスシステムが採用されたNEW600EX-SISに入れ替え、その後は特に手を加えず、現在は実家の物置の中で眠っています。
私が初めてブレーキケーブル内蔵式に替えてから10年くらい後にSTIが発売され、再びブレーキレバー付近からケーブルが生えることになりました。が、ブレーキレバーを横に操作してシフトさせるという画期的なアイデアに打ちのめされ、当初はケーブルの取り回しなど全く眼中にありませんでした。
でも、カンパもスラムも内蔵式を採用し、それを横目で見るにつけ、高校時代にブレーキケーブル内蔵式のレバーに替えたくなったあの感覚がそのまま蘇ってきた今日この頃だったりします。なので、個人的な思い入れで語らせて頂くなら、このシフトケーブルの取り回しも非常に好ましい改良点だと思います。
それはともかく、シフトケーブルもハンドルバーに沿わせるようになれば、ハンドルバーとの相性も問題になるかも知れません。殊に、日東のニートSTIシリーズのようにシマノのデュアルコントロールレバーに最適化されたハンドルの場合、ケーブルを沿わせる凹みが従来のブレーキ用のみで、前後に凹みが設けられていなければ収まり具合が良くないでしょう。(もっとも、昔のハンドルバーにはこうした凹みなどありませんでしたけどね。)
ところで、FC2のアクセス解析には検索エンジンのリンク元をたどってどんなキーワード検索でアクセスしてきたか解る集計機能もあるのですが、当blogへ79デュラ絡みでアクセスがあったなかで非常に多かったのが、フライトデッキに関するものでした。ま、私も6月3日のエントリで「個人的に惹かれたのはサイクルコンピュータのフライトデッキですね。」と書いたように、心拍計や勾配計などよく望まれる機能が追加され、かなり充実したこれには皆さんも興味を示されているようですね。

SC-7900:Flight Deck
シマノの日本語サイトにこの数字がふられた画像がアップされたので、
詳しい説明があるのかと思いましたが、いつの間にかこの画像そのものが
なくなってしまいました。
残念なことにシマノヨーロッパのサイトにもデュラの公式サイトにもシマノの日本語サイト以上に詳しい情報はありませんでした。が、表示部をよく観察してみますと、いくつか気づいた点がありました。私の勝手な推測も入ってきますので、本当にその通りになるか解りませんが、とりあえず纏めてみたいと思います。
まず、上の写真の[3]は上が3、下は10のセグメントに切られていますから、ギヤのインジケーターに違いないでしょう。従来のような楕円を並べたものよりスマートで表示スペースを奪わない良いデザインになったと思います。フロントトリプルにも対応しているようですが、従来のフライトデッキはMTBにも対応していましたし、これも79デュラ専用ではないでしょうから、当然かも知れませんね。
さらに表示部を詳しく見ていきますと、数字の表示は3カ所しか確認できません。一番上の3桁(100の位は「1」のみ)+小数点以下1桁と見られるところは、どうやら速度もしくはケイデンスの表示となるのだと思います。

SC-7900の表示部のアップ
一番上の数字が表示される左右には
「rpm」「Km/h」「Mile/h」とありますから、
速度もしくはケイデンスの表示になるのでしょう。
中段の3桁のすぐ左にはハートマークがありますから、心拍数になるのは間違いないでしょう。3桁あればケイデンスも表示できますが、それを示す「rpm」は一番上の3桁+小数点以下1桁と見られる表示部にあり、中段の3桁との間にはギヤのインジケーターが挟まりますから、脈絡はなさそうな感じです。
また、従来のフライトデッキも「CLK」はClock(時計)の意味でしたから、これは一番下のコロンで区切られた2桁×3=6桁の表示部にかかるもので、現在時刻を示すためにあるのでしょう。また、桁数からいって経過時間や距離などもここに表示されるのは間違いないと思います。
高度計や勾配計なども一番下の6桁のうち左2桁を使って、例えばaltimeter(高度計)を示す「AL」とか、gradient(勾配)を示す「gr」とか、そんな風に表示しつつ、残りの4桁で数値を示すか、あるいは一番下の6桁で高度や勾配を意味する表示を出しつつ、中段の3桁で数値を示すような気がします。ただ、アルファベットを表示するなら、この部分だけでもドットマトリックスにしたほうが読みやすかったかも知れません。
いずれにしても、一度に表示できる情報量はかなり限られるようで、基本的に表示を切り替えながら必要な情報を確認するというスタイルになるのだと思います。これが普通のサイクルコンピュータなら一々ハンドルから手を放してボタンを押さなければならず、邪魔くさいことになっていたでしょう。が、そこはブラケットにスイッチが仕込まれて表示切り替えも極めて容易に行えるフライトデッキですから、むしろ画面がゴチャゴチャしないで見やすいというメリットが生きるかも知れません。
ということで、まだまだ公式の情報が少なく、詳細は充分に解りません(それゆえ当blogへもいつもより多くの方がアクセスして来られたのでしょう)。ここで述べたことも私の勝手な憶測がたくさん含まれていますので、本当にその通りになるのか解りませんが、やはりシマノのフラッグシップモデルだけに期待も大きくなってしまいます。
私が79デュラの実物と対面できるのは恐らく11月に開催されるサイクルモードになるでしょう。どうやら物欲との戦いは避けられそうにないようです。
(おしまい)
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