【MAVICからの重要なお知らせ】
※このお知らせは、Mavic R-SYS前輪使用者を対象にしたものです。
2009年1月16日
顧客安全対策の一環の下、Mavicは本日、安全予防措置としてR-SYS前輪を自主的にリコールすることを発表いたします。
MavicはR-SYS前輪のチューブ式炭素スポークが、ある特殊な状況下で破損する可能性があると判断しました。これにより、使用者がバランスを失い転倒し、けがをする可能性があります。
Mavic R-SYS前輪の全てのモデルがリコールの対象になります。(R-SYS・R-SYS test・R-SYS Premium・R-SYSフロントスポークセット) これらの商品を別々にあるいは自転車のパーツとして購入した場合も全てが対象になります。ただちに使用を中止して下さい。
ご使用のお客様はただちにR-SYS前輪をMavicの正規取扱店に返却して下さい。その代品として、新しくグレードアップされたR-SYS 前輪が無料で提供されます。 代品の手配は2009年3月31日より、順次開始を予定しております。 またお客様が最終的な交換車輪を入手されるまでの間、 引き続き自転車を使用していただく為に、 Aksium車輪一セットをご用意致します。尚、最終的に交換車輪をお受けになった後もAskium車輪を返却する必要はございません。
リコールに関してのさらなるご質問があります場合は、Mavic正規取扱店にお問い合わせいただくか、以下のマヴィック・ヘルプライン国際フリーダイヤルにお問い合わせ下さい。またはマヴィック・ホームページをご覧下さい。www.mavic.com
国際フリーダイヤル 800 234 788 75
(日本時間9:00-17:00 ※土・日・祝を除く)
(※ご契約されている携帯・固定電話会社によりかけ方が異なります。つながらない場合がございましたら恐れ入りますが、ご契約先の電話会社にお問い合わせください。)
Mavicはこのリコールによって生じたご迷惑に対し、深くお詫びを申し上げたいと思います。何卒ご理解の程、よろしくお願い致します。そして、これからも世界市場で更にグレードアップされた最高級の車輪を供給できるよう努力して参ります。
対策品の供給は3月末以降ということでやや時間がかかり過ぎるような気もしますが、私も製造業に従事する者として事情はよく解ります。問題となっているスポークのスペックを見直すにも、テストを含めると時間が必要ですし、それを生産ラインに乗せるのもいくらかのリードタイムが必要になりますから。
リコールについてはこの辺の理解を得るのが難しいところなんですね。発表が早過ぎて対策品の供給が遅くなれば「対応が遅い」と批判されがちですし、逆に対策品の供給体制が整うまで発表を遅らせて事故などが発生しても困ります。今回のケースは事故の恐れがある以上、使用中止を優先させるのは当然のことで、対策まで多少時間がかかっても仕方ないところだと思います。
マヴィックは対策品の供給開始まで最短でも2ヶ月半となるその間、代用としてアクシウムを無償提供するとのことですから、最善を尽くしていると評価すべきでしょう。ま、このR-SYSほどの高価なホイールを使っている人たちなら既に何セットか持っていて代用品の供給が必要ないという人も沢山いるでしょうが、メーカーの対応としては妥当なセンでしょうか。
これだけの対応ができるのですから、返す返すも最初の一報のまずさを残念に思います。日本でも第一報からきちんと日本語で不具合について説明し、使用中止を呼びかけるべきでした。ま、こういうことは頻繁にあることではありませんから、アメア・スポーツ・ジャパンも要領を得ていなかっただけだったのかも知れませんが、今後のためにもよい教訓として欲しいところです。今回の正式発表も恐らく本家からのリリースを和訳したものでしょうが、あまりキレイな訳になっていないところも課題とすべきでしょう。
ところで、代用として無償提供されるアクシウムはR-SYSの対策品が供給された後も返却の必要なしということですから、実質的にプレゼントということになるわけですね。上述の通りこのクラスのユーザーならアクシウムのようなベーシックグレードのホイールなどいらないという人も少なくないでしょう。もしかしたら、新品未使用のアクシウムがヤフオクあたりにあふれかえるかも知れません。
アクシウムもオープンプライスですが、実勢価格で3万円前後くらいといったところでしょうか。R-SYSユーザーがどれくらいいて、そのうち何割くらいの人が代用として配布されるアクシウムをヤフオクなどに流すか想像も付きませんが、供給過剰なら価格下落は当然の市場原理です。普段使いやトレーニング用にベーシックグレードで1セット欲しいといった向きには狙い目になるかも知れませんね。