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半減させても無駄

今日の毎日新聞の社説はまたぞろ地球温暖化問題に関する論評でしたね。規定の文字数を埋めるためかダラダラと書かれていますが、趣旨としては最後の3段落、とりわけこの論説委員が言いたいことは最後の1文に集約されているのでしょう。

社説:温暖化対策 「部門別」だけで乗り切れない

(前略)

 日本がセクター別アプローチを提案した背景には、エネルギー効率などを指標とすることで、省エネの進んだ日本が損をしないようにとの思惑がある。確かに、公平性を担保することは必要だ。

 しかし、先進国である日本は、自主的な積み上げだけでなく、気候変動の抑制に必要な削減量という観点から目標を決める必要がある。EUは20年に90年比で20%の削減という目標を掲げている。

 昨年のハイリゲンダム・サミットで、日本は世界の排出量を50年までに半減させることを提案した。洞爺湖サミットでは日本自身の覚悟を語るべきだ。

(C)毎日新聞 2008年5月12日


これまでも度々触れてきましたように人為的温暖化説は矛盾だらけですが、ハイリゲンダムサミットで唱えられた「全世界のCO2排出量を2050年までに半減」という目標もまた例外ではなく、科学的に考えてみれば大きな矛盾をはらんでいます。この機会にちょっと論じておきましょうか。

g8_summit_heiligendamm.jpg
G8 Summit Heiligendamm

何故、CO2排出量を半減させれば良いのか? それは以下のように説明されています。

現在、人類が排出しているCO2は炭素換算で毎年約63億トン、自然が吸収する量は毎年約31億トン、約32億トンが吸収されずに残り、それが大気中のCO2濃度を上昇させている。ゆえに、排出量を半減させれば吸収量とのバランスがとれて大気中のCO2濃度は変わらなくなる。

もう、メチャクチャですね。子供騙しもいいところです。

そもそも、大気中のCO2濃度が増え始めたのは産業革命以降だといわれていますね。産業革命期というのは18世紀中頃から19世紀中頃までをいいますが、そのど真ん中あたりの19世紀初頭に人類が排出していたCO2はどれくらいだったと思います?

現在の1/400にも満たないんですよ。

当時の日本はまだ江戸時代で鎖国中でした。産業革命による技術革新や文化を受け入れる状況にはなく、化石燃料なども全くといって良いほど使用されていませんでした。他の多くの国も大差なく、この頃から化石燃料を積極的に消費していたのは欧米先進国が殆どでした。しかも、そうした先進国にあっても大衆のエネルギー消費量は大したレベルにありませんでしたし、そもそも人口が現在とは比べものになりません。当時の世界人口は現在の1/8にも満たない、たったの8億人ほどだったんですね。CO2の排出量が桁違いに少なかったのも当然です。

要するに、CO2の排出量を現在の半分に減らしたところで、気候変動が始まった頃の200倍以上のCO2を排出し続けることになるわけです。それでバランスがとれるというのですから、実におかしな話ですね。

もちろん、過去には現在のCO2排出量約63億トン/年の半分くらいしか排出していなかった時期もありました。それがいつ頃だったかは下図を見れば一目瞭然ですね。

co2_emissions.gif

ご覧のように、CO2の排出量が現在の半分くらいだったのは1960年代中頃になります。

CO2の排出量を現在の半分まで削減すればバランスがとれてCO2濃度が変化しなくなるという理屈が正しければ、CO2の温室効果が原因となって地球が温暖化し始めたのは1960年代中頃以降でなければなりません。何故、産業革命の頃から温暖化が始まったんでしょうか?

逆に、1960年代中頃以前のCO2排出量は吸収量を下回っていることになりますから、収支のバランスがとれていない状態になりますね。ということは、1960年代中頃の水準で人類がCO2を排出していなければ、大気中のCO2濃度はどんどん減っていってしまうことになるハズです。CO2がなくなれば光合成もできなくなりますから植物は絶滅します。どのようにしてこの生態系は維持されてきたのでしょうか?

これは「CO2の排出量を現在の半分に削減すれば温暖化の進行を防げる」というのが嘘なのか、そもそも「人類が排出しているCO2で地球が温暖化している」というのが嘘なのか、両方とも嘘なのか、いずれかになるでしょう。

ちょっと考えればすぐに解る矛盾に気付かないというのは、つまり何も考えていないからなのか、恣意的に矛盾を黙殺しているのか、どちらかということでしょう。

こうした状態で日本政府は地球温暖化対策に毎年1兆円超の国家予算を投じているわけですが、何も考えていないアホに無駄遣いされているのか、あるいは奸智に長けた人間が利益を誘導しているのか、その両方か、いずれかになるのでしょう。

また、メディアもこの状態に対して何も文句を言わないわけですが、アホ揃いで誰も気付いていないのか、解っていながらこの脅威論を飯のタネに利用しようと思っているのか、その両方か、いずれかになるのでしょう。

ま、世の中そんなにアホだらけとも思えませんから、やっぱり騙されたフリをしながら都合の良いように地球温暖化問題を利用している人が沢山いるんでしょうなぁ。そういう人達から見れば、blogでストレートに疑問をぶつけている私などもアホに見えるのだと思います。

テーマ:環境問題 - ジャンル:ニュース

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