酒と蘊蓄の日々

The Days of Wine and Knowledges

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あっちもこっちも

ヨーロッパのサイクルロードレースをご覧になっている方でUCI(国際自転車競技連合)とグランツールの主催者たち(特にツール・ド・フランスの主催者ASO)との軋轢がずっと続いていることをご存じない方はいらっしゃらないでしょう。日を追うごとに悪化する両者の関係でしたが、今月になって堰を切ったようにUCIプロチームの間でもアンチUCIの流れが加速しました。

これもご存じの方は少なくないと思いますが、今年のツール・ド・フランスの休息日だった7月15日、UCIプロ17チームが来年のプロツアーライセンスの更新を行わないと表明、UCIプロツアー崩壊の危機に直面しています。

伏線となったのは今年3月に開催されたパリ~ニースでした。このクラシックレースもツール・ド・フランスと同じASOの主催になりますが、ASOはUCIの介入を認めず、FFC(フランス自転車競技連盟)の管理下で執り行われることになりました。これに激怒したUCIは同レースにエントリーしていたチームにボイコットを要請する書簡を送ったり、FFCに制裁金1万スイスフランを科すなど、醜い争いとなりました。

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UCI会長パット・マッケイド

これに端を発するかたちでフランス籍のUCIプロチーム、コフィディスが来年のプロツアーライセンスを更新しないと表明、年間約2500万円にもなるライセンスフィーに不満を募らせていた他チームもこれに続き、上述の通りツール休息日の表明に至ったという状況のようです。

ま、UCIとASOの小競り合いはどっちもどっちという感じではありますが、UCIプロチームもアンチUCIに回っている状況ですから、彼らの中ではUCIの傲慢さについて行けなくなったということかも知れません。

で、自動車レースの最高峰、F1も同じような状況に陥っているんですね。

F1を主催するFIA(国際自動車連盟)はエンジンについて「2012年まで5年間の開発凍結」としていた規定を2011年から大幅に変更、「現行より20%燃費を向上させ、2012年以降も毎年燃費を向上させる」とした方針へ転換したところ、各チームから総スカンを食ったとのことです。来シーズンのエントリー締め切りは今月末、しかし27日現在参加表明を行ったチームはなく、こちらも事態が紛糾しています。

FIA会長のマックス・モズレーがこの方針を強力に推し進めているそうですが、年々膨れあがるチーム運営予算削減を目的として「エンジン開発凍結」という規定が導入されたばかりです。各エンジンサプライヤーは開発要員を整理し、体制を変更した途端にこの方針転換ですから、これにはついて行けないという主張も無理はありません。

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FIA会長マックス・モズレー

ま、燃費向上というのはもっともな方針にも思えますが、たったの20台、テストカーを含めてもその数はたかが知れているF1マシンの燃費を20%向上させたところで、環境負荷や資源の利用効率向上という観点では精神論に近いハナシになります。

むしろ、輸送のために膨大なエネルギーが投入されながら世界中を転戦する現在の開催スケジュールを見直したほうが遙かに効果的でしょう。私がF1を見始めた1980年代初頭は欧米中心でアジアでの開催はなく、年16戦しかありませんでした。しかし、2005年には19戦まで膨れあがり、興業重視路線をばく進中です。まずはこれを是正すべきでしょう。


振り返ってみれば、F1にしてもサイクルロードレースにしても、常に醜い争いがつきまとってきました。が、私はいずれも20年以上見てきましたので、もはや慣れっこになりました。以前にも書いたような気がしますが、自分たちに都合の良いよう線を引くため、知略・謀略を巡らせるのはヨーロッパ人たちの文化なのでしょう。おそらく、何十年経っても同じようなことが繰り返されているのだと思います。

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