酒と蘊蓄の日々

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ワイドレンジトルクレンチ

近年のスポーツバイクに用いられるパーツの多くはアルミで出来ています。また、チタンやカーボンなどもかなり一般的になってきましたね。フルカーボンフレームも高嶺の花ではなくなり、ロードバイクにおいてはカーボンフォークなどもはや常識です。ボルト類やスプリング類、ボールベアリングなどは今でも鉄やステンレスが主流ですが、はやり一部の高級品にはチタンボルトやセラミックベアリングなどが奢られるようになりました。

これだけ素材が多様化しますとピンキリになりますが、性能を追い込んだ高価なパーツは破壊限界が低い場合も少なくありません。使用上は充分な強度を持つよう設計されていても、組み付け時にはデリケートな扱いを求められるケースが多々あります。例えば、私がロードバイクで使用しているシートポスト、リッチーのWCSカーボンにはボルト締め付けトルクが「Max16Nm」と刻印されていたりします。同様に、ステムのハンドルバークランプ部にも「Max5Nm」という刻印があったりするわけです。

トルク指定の例
締め付ける相手がカーボン(CFRP)ですから、
過剰なトルクがかかれば破損の恐れもあります。


常識的に考えて、これは充分な安全率を見込んだ数値でしょう。多少の超過では大きな問題にはならないはずですが、もしこれを超過して破損に至ったとしても、メーカーは責任を取ってくれません。PL法の関係も少なからずあるでしょうが、多くの場合はインストールマニュアルに指定トルクが記載されています。

こうした傾向は自動車やモーターサイクルなどもかなり以前から常識でした。ですから、サンデーメカニックがトルクレンチの1本や2本持っていてもあまり自慢にはならない時代になってきたように思います。

私の場合はプリセット式のトルクレンチを4本ほど持っています。1本は自動車用で、スパークプラグからホイールナットの締め付けまで1本で賄えるものです。しかしながら、この1本では上述のような低いトルク指定のある自転車のアッセンブルには対応できない場合も多いため、自転車用に買い求めた最初の1本はそれを補うものでした。

東日MTQL40N

東日のMTQL40Nという、モータースポーツ用と称する製品なのですが、5~40Nmというワイドレンジになります。40NmもあればスプロケットやMTBのディスクブレーキを装着するときにも対応できますし、5Nmなら上述のようなハンドルバーのクランプといった比較的低トルクでの締め付けにも対応しますから、自転車の場合はこれ1本あればかなりの範囲をカバーできるわけですね。

ラチェットヘッドの差し込み角は3/8インチで、ヘッドの幅が26mmほどしかないかなり小振りなものですから、小回りが利いて使いやすいといえます。もっとも、自転車の場合は自動車やモーターサイクルのように周囲が立て込んでいてわずかな隙間を縫って目当てのボルトにアクセスしなければならないといったことはあまりありませんけど。

使い方はプリセット式トルクレンチとしてごく普通です。小窓の目盛りは5Nm単位ですから、ハンドルの末端のダイヤルにある副尺と併せてトルクをプリセットします。副尺は0.5Nm単位、1回転で5Nmですから、特に慣れを必要とするような使いにくさはありません。

MTQL40N(ハンドル部)

全般的なつくりは特に可もなく不可もない感じで、スナップオンなどのように仕上げのキレイな工具を求める向きには物足りない部類になるでしょう。コーケンとかKTC(ネプロスじゃない普及モデル)などをガシガシ使い倒すような人向けといった感じでしょうか。

個人的に気に入らないのはケースが「大は小を兼ねる」式で、もう2サイズ大きいモデルと兼用になっているところでしょうか。こういうケースも量産には金型を作らなければならず、そのコストが莫迦にならないこともよく解っていますので、あまり大きな声で文句は言えませんが。

MTQL40N(ケース)
MTQLシリーズは他に70N(10~70Nm)と140N(20~140Nm)がありますが、
ケースは全て兼用になっていて、この40Nの1.6倍も長い140Nとも
同じものになるため、収納時には非常にかさばります。


それにしても、トルクレンチは本当に安くなりました。私がクルマいじりを始めた頃はノーブランドの安物はともかく、マトモなトルクレンチがほしいと思ったら3~4万円くらいは覚悟しなければなりませんでした。このMTQL40Nは希望小売価格が19,320円(税込)、実売価格で15,000円程度といったところです。

これくらい安くなってくると、ちょっと背伸びをして海外の超一流ブランド品にしようかという気にもなりますが、私の場合はそれほど使用頻度が高いわけでもないので、これくらいが丁度良い感じです。もし、海外ブランドのトルクレンチが安く買えるとしても、ちゃんと校正できなければ片手落ちになりますので、その点も重要なチェックポイントですね。そういう意味でも国産の定番である東日なら非常に安心感があります。

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