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逆ネジ対応トルクレンチ (その1)

近年のスポーツバイクに用いられるパーツの多くはアルミで出来ています。また、チタンやカーボンなどもかなり一般的に・・・というハナシは以前にも書きましたね。

私が自転車イジリのときメインで使っているのは、以前ご紹介した東日のMTQL40Nというワイドレンジのトルクレンチですが、これでは対応できないところがあるんですね。この種のプリセット式トルクレンチは一般的なラチェットヘッドを用いていますので、時計回り(以下、順ネジ)にも反時計回り(以下、逆ネジ)にも使えそうですが、殆どの製品は順ネジしか対応していません。

MTQL40N注意書き
ご覧のように矢印と「ONLY」の文字が刻印されており、
順ネジの締め付けにしか使えないことが示されています。
ならば、ラチェットヘッドも切り替えレバーを廃し、
逆ネジには使えないようにすべきだと思いますが、
恐らくこの部分は汎用品をどこかから仕入れているのでしょう。
順ネジの締め付け専用のヘッドを造らせると却ってコストアップに
つながってしまうのかも知れません。


この種のプリセット式トルクレンチは、予めセットしたトルクに達したときに「カチッ」という音と手応えを発しますが、その機構は大抵「トグル式」と呼ばれる方式が採用されています。

ソケットなどのドライブを装着するヘッドから伸びた腕の先にトグル機構が設けられており、ハンドル付近に仕込まれているコイルスプリングによってその機構に圧力がかかっています。スプリングの圧力でトグルの動きを抑えていますが、ヘッドにかかるトルクがスプリングの圧力を上回るとトグルが動き、「カチッ」というシグナルを発するわけですね。

工場などの量産ラインで使用されるものはトルクの設定値が固定された単能型が用いられますが、一般的なものはトルクの設定値をアジャストできるようになっています。これはトグルに圧力をかけるスプリングのプリロードを強くしたり弱くしたりする方式が一般的です。

で、そのトグル機構が順ネジでも逆ネジでも対応するものは意外に少なく、一般に売られているものの多くは順ネジ専用となっています。私が所有しているトルクレンチは4本になりますが、今回ご紹介する1本を除いて、全て順ネジ専用です。

一般的な順ネジ専用のトルクレンチは逆ネジの精度が保証されていなかったり、ものによっては逆ネジに使用すると不具合を起こして順ネジに使用する際の精度も落としてしまう場合があるそうです。この辺はものによって異なるでしょうから、取扱説明書を確認しておくべきですね。ただ、メーカーが「左右両ネジ対応」などと謳っていない限り、逆ネジでの使用は避けたほうが無難だと思います。

ま、普通は逆ネジ対応など必要ないでしょう。クルマいじりの際には必要ありませんでしたし。しかしながら、自転車には現在でもBBやペダルに逆ネジが使われています。逆ネジ対応のトルクレンチがないなら、その部分のトルク管理はあきらめるか、何らかのテクニックで対応するしかありません。私が知り合いのメカニックに教わったテクニックは以下の手順でした。

(1) とりあえず順ネジの方をトルクレンチで規定トルクまで締める。
(2) 通常のレンチに持ち替え、締めたネジを90°くらい緩める。
(3) それを元の位置まで締め込み、そのときの手応えを覚えておく。
(4) すかさず、覚えたその手応えを頼りに逆ネジの方を締め込む。

実に原始的な方法ですが、逆ネジ対応のトルクレンチがなければこれは致し方ないところです。でも、面倒くさいですし精度もイマイチでしょう。新しいフレームを買ってきて組んだり、総バラシして組み直したり、そういうことを何度かやっているうちに逆ネジ対応のトルクレンチが欲しいと思うようになり、探してみることにしたわけです。

いえ、プレート形などの直読式なら探すまでもないのですが、直読式は目盛を読みながら締め込んでいきますから、使いづらく、作業効率も悪いんですね。おまけに力を込めると針が振れますから、上手に扱わないと精度にもそれなりに影響があるでしょう。少なくとも、一度プリセット式を使ってしまった身にプレート形はちょっと・・・と誰しも思うことでしょう。

(つづく)

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