酒と蘊蓄の日々

The Days of Wine and Knowledges

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フランス人は世界一

これはあくまでも私の主観によるものですが、スポーツイベントの企画力、特にレースの企画力で世界一なのはフランス人ではないかと思います。

例えば、自動車の世界3大レースというと、モナコGP、ル・マン24時間、インディ500になりますが、このうち前二者はフランス人が企画したものです。また、かつて世界3大ラリーといわれた、サファリ(2002年で終了)、モンテカルロ、RAC(現在はウェールズ・ラリー・オブ・グレートブリテン)の前二者もやはりフランス人の企画したものです。さらに、デザートラリーの最高峰といえば俗にいうパリダカですが、これもまたフランス人が企画しました。

競馬は個人的な価値観からあまり好まないのですが、その最高峰といえば、フランスの凱旋門賞になるでしょう。ま、ヨットレースとかエアレースなどの最高峰はフランスじゃありませんし、例外もたくさんあります。なので、あくまでも私の主観ということですが。

さて、私たちサイクリストにとっての一大イベントは、何といってもツール・ド・フランスです(イタリア人にいわせたらジロ・デ・イタリアになるかも知れませんが)。動くお金の額もそうですし、テレビの視聴者数も観客動員数も、他のサイクルスポーツを圧倒する最大のイベントです。観客動員数に関しては、沿道で観戦している人たちを全て観客としてカウントするなら、あらゆるスポーツの中で世界最多になるというハナシもあります。

そのツール・ド・フランスの来年のコース概要が先日発表されました。

ツール2009コース図

何よりもうれしいのは、2005年を最後に行われなくなっていたチームTTが復活することですね。私は1985~91年までNHKが放送していたそれで洗礼を受けた世代ですが、TTバイク(当時は前後異径ホイールの「ファニーバイク」と呼ばれるものでした)を見て驚愕し、これに跨ったレーサーたちが美しいフォーメーションで疾走していく様に「自転車競技はこんなに格好いいものだったのか」と圧倒されました。それだけに思い入れも深く、ここ3年ご無沙汰だったことを寂しく思っていましたので、非常に楽しみです。

一番の見所は、やはり最終日前日でしょうか。「魔の山」あるいは「プロバンスの巨人」などの異名をとるモンヴァントゥがゴールとなります。モンヴァントゥといえば、2000年の第12ステージが有名でしょう。残り6kmでマルコ・パンターニが仕掛け、6人が脱落、最後はランス・アームストロングとの一騎打ちとなったあの名勝負の舞台となりました。

ツール2000モンヴァントゥ

この山はアルプスから地中海へ吹き下ろす乾燥した冷たい地方風「ミストラル」の影響で、山頂付近は草木もあまり生えない非常に殺伐とした風景が続きます。冬は非常に気温が下がり、水分が染み込んだ岩が凍結を繰り返して粉々に割られ、白い石が山肌を覆っています。何ともいえない不気味な雰囲気のこの山は、ツール史上最初の死者を出したことでも有名です。

イギリス人として初めてマイヨ・ジョーヌに袖を通したトム・シンプソンがこの地で絶命しました。NHKの番組では「40度を超える暑さと疲労のため、この地で力尽きました」というナレーションが入っていましたが、それはあまり正確なものとはいえないでしょう。もちろん、西洋人にとって縁起の悪い数字が3つも重なっていたからでもないでしょう。

トム・シンプソンの慰霊碑
トム・シンプソンの慰霊碑
1967年7月13日、第13ステージで、総合13位だった彼は
この場所で亡くなりました。


彼が着用していたジャージのポケットからアンフェタミン(覚醒剤の一種)が入ったアンプルが3本見つかり、そのうち2本は空になっていたといいます。現在ではあり得ないハナシですが、当時のドーピング事情はこんなものだったのですね。

それはともかく、いつものツールのパターンであれば最終日の前日か数日前に個人TTが入り、本格的な山岳ステージはその前に終わっています。このタイミングに本格的な山岳ステージを持ってくるというのはかなり珍しいパターンになると思います(ツールより山岳の割合がずっと多いジロでは珍しくないかも知れませんが)。しかも、そんじょそこらの山ではなく、あのモンヴァントゥですから、正直「やられた!」と思いましたね。

ツールが別格に思えるのは、いつもこういうサプライズを模索しているからなんでしょう。やっぱりフランス人の企画力は凄いと思います。


近代スポーツの歴史を振り返りますと、その概念や競技そのものを発案する能力ではイギリス人が抜きん出ていたと思いますし、(ヨーロッパ人にとっての)新大陸で次々に新しいスポーツを生み出していったアメリカ人も凄いと思います。が、イベントの企画という点においては、やはりフランス人の存在感が際立っていると思います。

現在、世界最大のスポーツイベントである近代オリンピックもフランス人のピエール・ド・クーベルタン男爵が企画しましたし、テレビ視聴者数ではそれを上回るというサッカーのワールドカップもフランス人のジュール・リメが企画しました。やはり、フランス人の企画力は世界一だと思うのですが、いかがでしょう?

コメント

ずいぶん前のブログに書き込みしてすみません。
はじめまして。広島のkokiaと申します。
bdー1に興味があり、読ませていただくうち、
色んな御説が面白くて。。。

確かにフランス人のイベント企画力、まことに
すごいものがありますね!

いまロードと普段乗りダホンミュー8を持ってますが
転がし輪行に憧れ、かつ走れるbdに興味を持ちました
また遊びに来ますね☆

  • 2011/01/06(木) 17:45:50 |
  • URL |
  • kokia #C7q4V6mg
  • [ 編集]

kokiaさん>

初めまして。

このエントリをいま読み返してみますと、少しこじつけっぽいと感じるところもありますが、やはり世界的なスポーツイベントの企画力ということではフランス人の功績が最も輝かしいのではないかと思います。

当blogを立ち上げた当初は自転車関係の記事が圧倒的に多かったのですが、その年の秋に膝を痛めてから本格的に乗る機会が減ってしまい、個人的な興味としても少し疎遠気味になってしまいました。いまは膝に違和感を感じたらすぐに止められる屋内でのローラー台を中心にしていますが、もう少し纏まった時間を乗れるようになったらクロモリフレームで1台組みたいと考えており(そのためのパーツはあらかた買い集めてしまいましたし)、復活を期しているところです。

私の場合、自転車もロードやMTBだけでなくBD-1にも手を出しましたし、かつては2座のスポーツカーで箱根あたりをカッ飛んだり(そして勢い余ってスピンしたり)していましたし、カメラ熱も少し再燃してきたり、かなり無節操に趣味を広げ、blogでもそれを反映してごちゃ混ぜに色々な話題に触れたりしています。が、宜しかったら今後もお付き合い頂ければと思います。

  • 2011/01/17(月) 00:42:11 |
  • URL |
  • 石墨 #PxDbU/1w
  • [ 編集]

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