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俗説便乗商法

最近、エスエス製薬がこんなインチキCMを流しており、非常に気になっています。



このCMでは「老廃物=滞留便」と定義していますが、イメージ図を見ると俗に「宿便」と呼ばれるもののように描かれています。世間一般に「宿便」は「滞留便」と同義に扱われることが多いようですが、そもそも「宿便」などという医学用語は存在しません。

「滞留便」というのは「便秘によって長く腸にとどまっている便」をいいますが、世間一般に信じられている「宿便」は「腸壁の凹んだ部分などにこびり付いて長くとどまっている便」ということになっています。しかし、そのような状態は現実に確認されておらず、全くの迷信といってよいでしょう。

そもそも腸は蠕動運動をするため凹凸が移動します。つまり、常に凹んでいる部分などないわけです。また、腸も常に新陳代謝を繰り返していますから、腸壁を構成している細胞も数日で入れ替わり、古くなった細胞は剥がれ落ちて便と一緒に排出されます。要するに、土台が常に生まれ変わっている状態ですから、その上に便がこびり付いて長くとどまるということは正常な身体ではあり得ないわけですね。

しかし、このCMでは明らかに腸壁に小さな便が付着しており、それを薬の作用で排出させるとしか受け取れないようなイメージ構成になっています。

デトファイバーの効能イメージ

ちゃんとお通じはあっても「老廃物=滞留便」が腸壁にこびり付いて残っており、この薬はそれをキレイに排出することが出来ると謳っているようにしか見えません。ちなみに、製造元の製品概要で謳っている効能は以下の通りです。

■ 効能・効果

・便秘
・便秘にともなう次の症状の緩和:頭重、のぼせ、肌あれ、吹出物、食欲不振(食欲減退)、腹部膨満、腸内異常醗酵、痔



要するに、単なる便秘薬ですね。

「デトックス」という健康法も科学的根拠がいい加減で似非科学に属するケースが多々見受けられます。エスエス製薬はその「デトックス」とイメージが重なる「デトファイバー」という商品名に「宿便」という俗説を絡めたイメージでCMを流していますが、実際には単なる便秘薬でしかないというわけです。

ま、本来の「滞留便」は便秘によるものですから、それに対する効能を謳うこと自体は全く問題ありません。が、このCMのイメージ図を見た限りでは普通の「便秘」ではなく、世間一般に誤解されている「宿便」のイメージそのものです。「イメージ」だから正確な表現は必要ないとでも言うのでしょうか?

こうした俗説に便乗し、テレビという極めて影響力の強いメディアで誤った認識を増長させるようなCMを全国に流し、商品PRに励んでいるわけです。このエスエス製薬には良識がないのかと疑いたくなります。

もっとも、トヨタもライフサイクルでの環境負荷を無視した「エコ替え」のCMを流していますし、カー用品店にも同様にインチキなケミカル類が溢れかえっていますし、電機メーカーも科学的に効果が確認されていないマイナスイオン関連の商品を大きく展開してきたこともありますし、挙げればキリがないのでこの辺にしておきますが、この種のハナシは決して珍しいことではありませんけどね。

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まとめ

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