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正規代理店の資格なし

既にご存じの方も少なくないと思いますが、マヴィックが「第三世代ホイール」と称し、鳴り物入りで発売したR-SYSの前輪に強度不足があったそうで、リコールとなるようです。

既に本家では注意を喚起し、使用中止を求める広報を行い、回収を始めるようです。が、日本代理店のアメア・スポーツ・ジャパン(株)マヴィック事業部は以下のような告知を行っているのみです。

MAVIC SAFETY NOTICE
This notice is addressed to users of R-SYS front wheels.


下記の内容につきましては、現在、経済産業省関係当局に対して申請中でございます。当局からの最終確認を受理次第、詳しい内容を皆様にお知らせいたします。

アメア スポーツ ジャパン(株)
マヴィック事業部

Annecy, January 5th 2009.

As part of its ongoing commitment to customer safety and satisfaction, Mavic has announced a voluntary recall of its R-SYS front wheels as a precautionary safety measure.

Mavic has identified that the carbon tubular spokes of the R-SYS front wheel may break during use in certain circumstances and causing the rider to lose control and possibly fall, potentially sustaining injury.

All models of Mavic R-SYS front wheels are concerned (R-SYS, R-SYS test, R-SYS Premium), whether purchased separately or as part of a bicycle. The wheels must no longer be used.


まず、ユーザーに危険が及びかねない問題が生じていると解った時点で万一のことを考えなければなりません。良識のある企業であれば「当局からの最終確認を受理次第、詳しい内容を皆様にお知らせいたします。」と告げる以前に使用中止を求めるものです。

例えば、シマノも昨年発売したWH-7850-C24-CLおよびWH-7850-C50-CLにリムの内面形状が悪く早期にパンクする可能性が高いという不具合がありました。彼らは当然のように「直ちにご使用を中止し、ご購入された販売店または下記フリーダイヤルまでご連絡ください。」と告知しています。

また、非常に気に入らないのは「下記の内容につきましては」と示しておきながら、肝心の「下記」を本家で告知されている英文そのまま和訳もせずに転載しているという手抜きです。これでは日本語しか読めないユーザーには何が起こっているのかさっぱり理解できません。

最低でも事の次第が明瞭に解るよう、速やかに和訳を載せておかなければならないハズですが、本家での発表から1週間を経過してこの状態です。アメア・スポーツ・ジャパンのユーザーを舐めきった態度は言語道断です。

そもそも、日本代理店というからには日本のユーザーに対して不足ないサービスを行う責務があるハズです。が、それを全うできないというのであれば、マージンが乗せられた割高な正規輸入品をわざわざ買う意味が薄れます。

ネット通販で個人輸入も決して難しくない時代となりましたが、それでもあえて割高な正規輸入品が求められているのは、ワランティやそのインフォメーションがしっかりしているハズだという安心感が買われている側面も忘れてはいけません。


MAVIC R-SYS

私がいま務めている会社は基本的に特殊機械を独自に開発し、製作するメーカーです。が、取扱い製品の中にはアメリカからキットフォームというかたちで輸入したものを組み立てて販売するいわゆるノックダウン輸入を行っているものもあります。キットフォームの仕入れ原価に対して売価はかなり高く、そのマージンをユーザーに知られたら「ボリ過ぎ」と思われてしまうかも知れません。

しかし、それもこれも保証やアフターサービス体制の確保、故障した場合にそなえて部品も在庫しておくなど、様々なコストを計上した上できちんと利益が出せるようにすれば必然的にこうなるというものなんですね。作りっぱなし・売りっぱなしでOK、ノークレーム・ノーリターンで良いというのであれば工業製品の値段はもっともっと安くすることができます。

ま、私はR-SYSのユーザーではありませんが、マヴィックのコンプリートホイールはロード用もMTB用も何セットか持っていますし、自分で手組みしたホイールの多くにマヴィックのリムを使ってきました。いずれも正規輸入品ですが、彼らのこうした態度を見ていると少々腹立たしくなります。

私がネット通販で購入したM760系XTのフロントハブもクイックシャフトがリコール対象になっていましたが、シマノは回収・交換を徹底していました。私が利用したオンラインショップの対応も良かったのか、こちらから何もアクションを起こさなかったのに対策品が送られてきました。

また、シマノは日本政府が定めた基準を満たしていながら、自社基準に合致しなかったという理由でサイクリンググローブを自主回収しています。いずれの不具合もシマノの公式サイトで自転車部門のホームにある「カスタマーサポートからのお知らせ」で解りやすく案内されています。

パナソニックなどは例の石油ストーブのリコールのため、トップページをその告知専用として、ここを通ってからホームへ行くようにサイトが作られています。が、マヴィックのこの件はロードないしトライアスロンの頁から「news」を開かない限り人目に触れません。

アメア・スポーツ・ジャパンは彼らの爪の垢でも煎じて飲むべきです。


1月18日追記

このリコールについて1月16日付で日本国内の正式な対応が発表されました。
【MAVICからの重要なお知らせ】

この対応についての私の評価はコチラです。

コメント

うーん

たしかこのホイールって、ちょっとしたバイク一台買えるくらいの値段がしますよね……

まあ、値段で判断すべき事柄でないですが、それにしても、英文で自主回収を謳っていることも、このホイールを使わないで」と言っていることをみても、日本の代理店が何の確認を待っているかは解りませんが、せめて、とりあえずの「このホイールの使用を中止してください」の一文は日本語で欲しかったですね……。

マヴィック・ファンの(持っていないけど)僕としては、とても残念です。マヴィックは日本の代理店を変更するべきですね……

  • 2009/01/12(月) 23:13:48 |
  • URL |
  • Ocha #-
  • [ 編集]

Ochaさん>

>値段で判断すべき事柄でないですが

私がリコール対象に当たったXTのフロントハブなんて当時の定価は5000円台だったと思いますし、値引きしているオンラインショップで買いましたから、4000円そこそこで入手していたと思います。こうした安価な部品のリコールで対策品のクイックシャフトとその配送コストを奪われたら、シマノは利益を吐き出していたかも知れませんね。でも、メーカーとしてこれは当然の処置です。

このときはリコールが発表されて何日後かに私が利用したショップからメールで連絡が来て、お詫びと使用中止のお願いと近日中に対策品のクイックシャフトを送付する旨が書かれていました。これはショップの対応も良かったのだと思いますが、シマノのショップに対する指導も徹底していたからではないかと思います。

いずれにしても今回のマヴィックとは極めて対照的でしたね。日本代理店を変えて済むハナシなのか、代理店をきちんとコントロールできていないマヴィック本体の海外事業部門にもメスを入れなければならないのか、外部から見た限りでは解りませんけど。

ま、リコールの初期対応が悪かったくらいで致命的なレベルまで信用を落とすとは思えませんが、いまのマヴィックにとってコンプリートホイールは生命線といっても過言ではないでしょうから、その辺はもっと真摯に取り組むべきですね。サイクルモードなどで彼らのプロモーションのレベルを見ていても日本のマーケットは軽視できない規模になっていると思いますし。

  • 2009/01/14(水) 00:31:22 |
  • URL |
  • 石墨 #PxDbU/1w
  • [ 編集]

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