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徹底抗戦(その1)

間もなく発売になるホンダのハイブリッド専用車インサイトは販売価格を200万円以下(190万円程度という情報もあり)に設定されるようです。ホンダは昨年の暮れくらいからスヌーピーのキャラクターと土屋アンナのナレーションで「環境テーマ広告」と称するシリーズCMを展開しており、今月からは「ハイブリッドカーって高い?」篇で誰でも手が届くようなハイブリッドカーを発売していくといった主旨のアナウンスをしてきました。

「ハイブリッドカーって高い?」篇

単純にハイブリッドカーとしての性能を見比べた場合、最重要項目となる燃費について新型プリウスと新型インサイトとの間には明らかな差があります。アウトラインの伝聞で断定的なことは言えませんが、メーカー公称値で現行プリウスに若干劣る程度の新型インサイトも実燃費では依然として大きな差があるような気がします。というのも、私が特に気になっていたモーターの出力が新型インサイトでも強化されなかったようなんですね。

ホンダがこれまで手掛けてきたハイブリッドカーは、初代インサイトもシビックハイブリッドもエンジンが主役でした。モーターの出力は初代インサイトが10kW(13.6PS)、シビックハイブリッドも15kW(20PS)と非常に低く、ハイブリッドシステムの構成も含めてあくまでもエンジンのアシストとして利用するだけでした(低速巡航時などごく限られた条件は除きます)。

50kW(68PS)という強力なモーターを搭載している現行プリウスはモーターのみでの発進も可能なため、渋滞などでも燃費が落ち込みにくいのですが、発進時もエンジンを稼働させなければならないホンダのハイブリッドシステムはこうした状況で大きく劣っていたんですね。全般的に見ても、モーターの出力が大きいプリウスのほうがエンジンとの出力特性の違いを補完し合える要素が大きく、走行条件による最適化が高次元で行われているようです。

新型インサイトのハイブリッドシステムは初代インサイトやシビックハイブリッドの延長にあるため、モーターの出力はやはり小さく(13PSとの情報もあり)依然としてパワーアシストに徹しているようです。プリウスのようにモーターのみで発進したり出力特性を補完し合って高次元の最適化を期すという考え方を追求しているわけではないようなんですね。

ホンダのハイブリッドシステムは低出力のモーターと容量の小さいバッテリーで済むため、シンプルで軽く仕上がっていると言われます。が、プリウスはモーターのみでの発進が可能で、リバースする際もモーターを逆回転させるだけですから、エンジンの次に重い部品であるトランスミッションが必要なく、決して重くなっていないんですね。実際、シビックハイブリッドの車両重量が1,260~1,290kgであるのに対して、現行プリウスは1,260~1,280kgと全くの同レベルです。

しかし、ビジネスという側面から見れば、性能の良いクルマを作ったほうが勝ちではなく、売れるクルマを作ったほうが勝ちということになります。しかも、新型インサイトの低価格で初めてハイブリッドカーを体験するという人たちはプリウスの実力を体験していません。

新型インサイトは現行プリウスより30万円以上、新型プリウスとは50万円くらいの価格差が付くかも知れないと見られています。カタログ上の燃費が多少劣っていても(実燃費の差が大きかったとしても、すぐに知れ渡るとは限りませんから)、これだけの価格差があれば販売台数やマーケットシェアといった販売成績でプリウスをトップの座から引きずり下ろすことも不可能ではないかも知れません。

また、この筋のメディアの中には「新型インサイトはカローラのマーケットを喰うのではないか?」といった見方をしているところもあるようです。実際、カローラ・アクシオの主力である1.5リッターはともかく、上位の1.8リッターモデルは195.5万円からになりますので、200万円以下なら完全に競合します。

ま、供給能力を考えると「カローラ喰い」というところまで至るかどうか微妙ではありますけどね。新型インサイトの年産予定台数は日米欧向けトータルで20万台だそうですから、日本国内だけで14万台以上売っているカローラ(フィールダー、ルミオンを含む)のマーケットを呑み込むことは物理的に不可能です。現行プリウスだってそう簡単に増産できなかったゆえ、私も昨年の3月から5月末までほぼ3ヶ月待たされましたし、現在も納期がかかる状況はあまり変わっていないようですから。

とはいえ、トヨタにしてみれば軽自動車を除く車種別新車販売台数トップの座を守り続けてきたカローラがフィットに抜かれて苦虫を噛み潰しているような状況です。その上、カローラのマーケットまで(たとえ一部でも)喰われるようなことがあれば、看過できない脅威となるでしょう。

私は当初プリウスもどきなスタイリングと期待ほどではなかった燃費性能で新型インサイトをかなり甘く見ていました。が、なかなかどうして、ビジネス的には面白いところを攻めているように思えてきました。トヨタもかなりの危機感を抱いているらしく、前代未聞の対抗策で徹底抗戦に出るようです。

(つづく)

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  • 2009/01/22(木) 03:18:08 |
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