酒と蘊蓄の日々

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pomeraは良くも悪くも電子メモ帳である (その1)

最近、テレビCM(←リンク先はいきなり音声も流れますのでご注意を)も流れるようになったキングジムのデジタルメモ「pomera」ですが、WindowsCE機の衰退以来、ずっと空白になっていたマーケットを担うアイテムとしてメーカーの予想を上回る人気を博しているようで、昨年12月には同社から供給不足に関するお詫びのコメントが出された程です。

私が入手したのは今年の1月で、まだ若干品薄状態だったことから、現在の実勢価格よりかなり高めでした。以降、当blogの原稿の何分の一かはこのpomeraで書いてきました。

pomera.jpg
KING JIM pomera DM10

折りたたみキーボードはPocketPCの類やスマートフォン向けなど昔からあったアイデアですが、このように液晶モニタを備え、ひとつの製品として完結しているパターンは私の知る範囲ではなかったように思います。その液晶モニタが中央に来るよう、キーボードは左半分をスライドさせながら展開させるという機構になっており、よく練られたものだと思います。

pomera 02

キーボード左側のスライドと右側のスイングは、両者の動きがリンク構造で連携するようになっています。要するに、キーボード右側を畳んだり展開したりすれば勝手に左側がスライドするわけですね。その動きは至ってスムーズです。クリアランスの設定も適切なようで、ガタもなく、比較的大きな応力がかかるであろう部品には金属が使われており、きちんと耐久テストも行われて最終仕様が決定されたという印象です。

キーボードを閉じたときはロックがかかりますが、展開した際はクリックストップのみで、完全にロックさせてしまう構造ではありません。そのため、机の上ならともかく、鞄の上とか、膝の上とか、あまりシッカリしていないところで使用すると、キーボードの土台がシッカリしていない故、やや心許ない感じもします。その対策としてスライド格納式のステーも設けられているのですが、これは構造的にも質感的にもあまり洗練された感じではありません。

キーピッチが17mmというのはこの種のモバイルツールとして妥当だと思います。私は手が大きいのでやや窮屈な印象は拭えませんが、東芝のLibretto 20(キーピッチ13mm)などを使っていた当時を思えば充分に実用的です。「半角/全角 漢字」キーが「ESC」の下ではなく、その右隣にあるため、慣れないうちは「1」を打鍵してしまいがちですが、スペースに限りがあるこの種のキーボードにこうしたアレンジは決して珍しいものではありませんから、これも個人的には許容範囲内です。

キーストロークは実測でほぼ2mmですが、パンタグラフ式で打鍵したときの感触も悪くなく、長文入力にも特にストレスを感じません。ポインティングデバイスを用いないキーボードオペレーションのみですが、ショートカットキーもPCのそれに準拠しており、この点で使いにくいと感じることは全くありません。

驚くべきはバックライトを備えていない液晶モニタのコントラストの高さで、これだけクッキリと見やすければバックライトなど(薄暗いところでも使うことを想定しないなら)必要ないと誰でも納得できるレベルかと思います。こうしたモノクロ液晶モニタは現在でも電子辞書などで健在ですから、技術的にも進歩しているのでしょう。私が愛用している電子辞書はいつ買ったか思い出せないくらい前のものですが、それと比べるべくもないコントラストの高さはその進歩を痛感させるものです。

こうしてバックライトを備えないのも消費電力を抑えて入手しやすい単4電池2本で駆動時間を長くしてやろうという考えの下になるのでしょう。機能が非常に絞り込まれているのはコストダウンという目的もあるのでしょうが、余計な機能を盛り込めばCPUの能力を上げる必要が生じたり、何だかんだと消費電力を増やす方向に向かいがちです。

キングジムも商品開発に当たっては様々な誘惑があったと思いますが、テキストエディタ以外の機能はことごとく切り捨て、電卓すらなく、辛うじて時刻表示があるくらいです。「何か他の機能をお望みなら、皆さんが既にお持ちの携帯電話を利用して下さい」といわれているような気がするくらい、徹底的に割り切って作られています。実際、テレビCMもそうした部分を強調していますし。

ここまで単能のデジタルツールというのは近年ではかなり稀でしょう。最近の電子辞書はワンセグチューナーを内蔵してテレビ視聴も可能なモデルがありますが、徒に機能を拡大すると却って商品コンセプトが散漫になってしまうものです。キングジムの商品企画はその辺を良く理解し、非常に潔い判断をしたと思います。

(つづく)

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