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明日は我が身?

プリウスのハイブリッドシステムについて色々勉強し直しているところですが、私は電気が苦手なので、かなり苦戦を強いられています。そもそも、トヨタのサイトにあるプリウスの技術情報は概念的な部分を素人向けに恐ろしく噛み砕いたものなので、知りたい情報が殆ど載っていないんですよねぇ。

で、ネットで色々検索してみますと色んな情報が引っかかって来るのですが、やはり玉石混交ですね。例えば、「あれこれ面白コラム」という頁がヒットしました(何故か愛知の眼鏡屋さんのサイト内にあるのですが)。

ニッケル水素電池の起電力はニッカドと同じく、約1.2Vです。プリウスでは40個を直列接続しているので、電圧は48V、容量6.5AHとなります。この電池がどのくらい容量が小さいかといえば、例えば、軽自動車に積んでいる普通の小型バッテリーと同程度ということになります。皆さん信じられますか?軽自動車と同程度のバッテリーを乗せて「21世紀に間に合いました」とは、「トヨタさん、これインチキじゃないの?」と言いたくなります。


これを書かれた方の電気の知識はそこそこのレベルにあると思いますが、根本的な部分で勘違いをされています。ここに書かれているのは初代プリウスの初期モデルになるようですが、これに積まれているバッテリーは48Vではないんですね。

初代プリウスの初期モデル(10型)のバッテリーは1.2Vのニッケル水素電池6本組みで7.2Vとしたモジュールを40個つないでいるんですね(ちなみに、後期モデルの11型は38個、現行はさらに減って28個です)。要するに、240個のセルを直列にした288Vのバッテリーということです。電圧を6倍も読み間違ってしまったら、それ以降の話で辻褄が合うわけはありません。

仮に、プリウスのモーターの最高出力30KWを全開にしたとすれば、わずか37秒で電池が空になる計算です。これでは電池と言うよりコンデンサと呼んだ方が適当かも知れません。カタログによれば、モーターの最高出力は30KWとなっています。エンジンの馬力に置き換えると約40馬力ですが、最高出力時モーターに流れる電流は600Aという途方もない大電流です。プリウスの小さな電池では絶対に?最高出力の電流は流せないと思います。仮に電池の内部抵抗を0.1オームと仮定すると電池内部に36,000Wという猛烈な熱を発生するからです。ということは、モーターの規格自体あまり意味のないものだと想像できます。


プリウスのバッテリー容量6.5Ahというのは3時間率ですが、電圧48Vなら上記の計算で間違いないと思います。が、実際とは6倍も違っているのですから、計算結果は全て出鱈目になってしまうわけです。知識や考え方は間違っていないのですが、根本的な要素を読み誤ってしまうと、こうした結果に至ってしまうということですね。

でも、この方に大きな落ち度はなかったように思います。

そもそも、トヨタのスペックシートのほうが不親切なんですね。動力用主電池の個数が40個と書かれていたら、1.2V×40=48Vと考えてしまうのはむしろ当然です。実際は1.2V×6=7.2Vのモジュールが40個ということで、7.2V×40=288Vになっているなど、このスペックシートを見た限りで思い至る人などいないでしょう。


初代プリウスのバッテリー

このバッテリーの写真を見ても比較になるものが他に写っていませんから、「軽自動車と同程度」という頭で見ればそう見えてしまうのも仕方ないでしょう。一度そう思い込んでしまったら、「スペックシートの書き方が普通ではないな」と気付くことができないのも無理ありません。より高度で専門的な知識を持った人なら別かも知れませんが。

ですから、これは私もやってしまいがちなミスといえます。達観したつもりでも、実は最初のボタンを掛け違えていたという過ちがこれまでになかったとは言えません。

ということで、当blogでも万全を期しているつもりですが、こういう初歩的なポカを本人が気付かないうちにやっている可能性があります。お気づきの点がありましたら是非、指摘賜りたいと思います。

テーマ:自動車全般 - ジャンル:車・バイク

コメント

7.2Vバッテリーといえば・・・
ラジコンや電動トイガンのバッテリーと同じ?w
そうとも知らずプリウスには関心を寄せていました。
確かに「21世紀に間に合わせましたw」という臭いがプンプンします。
ハイブリッド車はコスパを考えると、まだ庶民には魅力的には写りません。
カラオケ機械に100万近く出して叩かれるならプリウスを積極的に公的な車にしてトヨタからバックマージンでも貰えばいいのにね~。

  • 2008/02/13(水) 18:33:05 |
  • URL |
  • kay@ocha's+web #-
  • [ 編集]

kayさん>

電動エアガンもニッカドやニッケル水素電池ですと
放電器を使ってリフレッシュさせる必要がありますけど、
プリウスのバッテリーはメモリー効果が出ないように
上手くマネージメントされているそうですね。

でも、当然のことながら寿命があります。
トヨタは5年ないし10万kmの早いほうとしています。
交換には工賃を含めて13万円ほどかかるようですね。
ま、初代は33万円ほどだったそうですから、ずっと現実的ですが。

>ハイブリッド車はコスパを考えると、まだ庶民には魅力的には写りません。

イニシャルの割高感やバッテリー交換などを考えると
確かにコスパは微妙ですね。

今はガソリンが高いですから日々の負担は軽くなるでしょうけど、
トータルでどうかといえば、距離を乗らないほど損になると思います。
ま、これは「プリウスのジレンマ」のエントリでも書きましたけど。

従来のようなトランスミッションが存在せず、リバースギヤもなく、
バックするときは単にモーターを逆転させるだけという、
半電気自動車の特殊なメカニズムを面白がるのも一興かと
個人的にはそんな感じでしょうか。

  • 2008/02/13(水) 23:08:02 |
  • URL |
  • 石墨 #PxDbU/1w
  • [ 編集]

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