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東洋経済のキヤノン叩きは明らかな虚偽報道である (その2)

東洋経済はキヤノンとニコンの不具合について纏める際、「製品発売時期ベース」で最近4年というキリの悪い年数を基準としました。これは露出制御に関連する電子部品の交換を行ったニコンD2HおよびD70の不具合が含まれないように情報が操作された疑いを強く感じさせるものです。

確かに、ニコンのデジタル一眼レフカメラでハード面に因む不具合はこの2機種が現在のところ最後となっており、それ以降は出ていません。が、東洋経済が設定した条件の「製品発売時期ベース」ではなく、「不具合の発表時期ベース」で見れば、最近4年間にニコンの2機種とキヤノンの3機種で大差なくなってしまいます。これは東洋経済が予め用意したストーリーに沿うよう、都合の良いデータを作り出すために仕掛けたトリックと思われます。(あくまでも個人的な感想です。)

そもそも、こうした不具合は定期的に出たり狙って出すものではありません(東洋経済が発売時期ベースで2005年以降としたのは狙い撃ちだと思いますが)。ニコンは4年前に2機種で出たきりだから優秀で、キヤノンはその後に3機種で出たから品質管理が杜撰だなどというのはとんでもない暴論です。

また、ファームウェアのバージョンアップで解決された不具合はニコンも沢山出ていますし、それで解決されたということはニコンが正式に不具合を認め、公表していることを意味するわけです。しかし、東洋経済は「会社公表ベース」としながらこうした不具合を一切取り上げていません。前回ご紹介したD700の黒点の他にファームウェアのバージョンアップで解決したニコンの不具合をザッと挙げてみましょうか。

・特定のスピードライトを使用するとAF補助光が発光しない
・特定のスピードライトを特定の条件で使用すると画像上部が暗くなる
・特定の条件で稀にホワイトバランスがずれる
・超スローシャッターで稀に縦線が生じる
・特定のレンズで稀に露出がアンダーになってしまう
・特定の条件でピントが合わずに小刻みにレンズが駆動することがある

特に最後に挙げた不具合などはEOS 1D MarkIIIのようにハード面の問題ではないものの、ニコンでもAFの不具合が出ていることを示すものです。

こうしたニコンのファームウェアのバージョンアップ情報から再編集した不具合の一覧を作成してみましたので、コチラもご参照ください。大したレベルにない不具合も取り上げていますし、異なる機種で同様の不具合が重なっていたりもしますので、かなりのボリュームになってしまいましたが、全般を見渡してもキヤノンと大きな差を感じることはできないレベルかと思います。

なお、この不具合一覧を作ったのは東洋経済の纏めた資料が如何にいい加減なものであるかを明らかにするためであって、ニコンを批判するような意図は一切ありません。詳しくは「その5」で述べますが、私も製造業に身を置く人間ですから、実情は痛いほど解っています。むしろ、こうした情報公開をキチンと行っているメーカーこそ信頼すべきで、その不具合の中身をろくに精査しないまま徒に批判する東洋経済のようなスタンスが間違いなのです。以下でソニーやオリンパスについて調べた結果もご紹介しますが、これも意図は同じです。

ソニーでは、DSLR-A100(2006年発売)にRAW形式で撮影したファイルがごく稀に付属の画像管理ソフトで開けないという不具合が出ています。一般的なコンパクトデジカメでJPEGファイルしか扱われない方はピンと来ないかも知れませんが、RAW形式は各社各様で、機種によってもフォーマットが異なることが少なくないものですから、付属の画像管理ソフトで開けないということは、パソコン上でその画像を扱えないということとほぼ同義でしょう。

東洋経済が取り沙汰したキヤノンの画像消失は起こるとしても撮影直後ですし、必ずハングアップを伴いますから、その場で画像が失われたことに気付きやすいといえます。その場で気付くことができれば被写体によっては撮り直しも充分に可能で、リカバーするチャンスも残されているといえます。が、ソニーのように自宅に戻ってパソコンにデータを取り込んでからそのファイルが開けないと解ったのであれば、撮り直しのチャンスは大きく奪われることになるでしょう。こうした状況を考えた場合、私だったらキヤノンの画像消失のほうが遙かにマシだと思います。

この他にも、DSLR-A700(2007年発売)では連写した際ごく稀にアクセスランプが消灯しなくなって操作を受け付けなくなるという不具合も出ています。この不具合も、上記の稀にファイルが開けないことがあるという不具合も、いずれもファームウェアのバージョンアップで修正されています。

また、ハード面でもボディではなく交換レンズのほうになりますが、マクロレンズのSAL100M28(2006年発売)でフードが正常に装着できないという不具合があり、回収されています。ま、これは単純に公差の指定を誤ったなどの理由でフードと鏡筒各々の取付部の径が合わなかったという初歩的なミスになるのだと思いますが。

一方、オリンパスは優秀なのか、改善内容の書き方が上手いのか、ファームウェアのバージョンアップ情報に「AF精度を向上しました」とか、「オートホワイトバランスを改善しました」といった例がいくつか見られる程度で、これらを不具合と見なせるかどうかは微妙です。意地悪な見方をすればAFの不良だったり、ホワイトバランスが崩れやすいといった不具合にも受け取れますが、この書きぶりでは製品の品質向上という風にも受け取れます。

いずれにしても、キヤノンだけに「不具合が多発」していて、他社は「製品不良を公表していない」などというのは真っ赤な嘘です。東洋経済はキヤノン以外についてちゃんと調べていないだけということなのでしょう。が、私が各社のサイトを見て回ってこの事実を確認するのにかかった時間は僅か数十分です。

素人が趣味として片手間で書いているblogの裏づけに、ほんの僅かな時間で確認できたようなことに気付くことができない取材能力では、プロの記者として救いようがありません。もし、他社の不具合情報も把握していながら、論旨の都合に合わせて取捨していたのであれば、これはもはや読者を謀る行為です。どちらに転んでも東洋経済はネット掲示板などで流布されている悪質な噂話と全く同質の、経済ジャーナリズムとしてはあるまじき低レベルな記事を載せたということです。

(つづく)

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  • 2009/07/15(水) 12:12:42 |
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