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クライメートゲート事件は大山を崩せるか? (その3)

現在の米大統領を選ぶ選挙活動が始まった頃のことでした。ある候補にメディアから「あなたは地球温暖化を信じますか?」という質問があったことをテレビ朝日の『報道ステーション』が伝え、メインキャスターの古舘氏は大きなため息に続いて「信じますかって・・・」と呆れ果てたような口調でつぶやき、「アメリカはまだそんなことを言っているんですか」というようなコメントを吐き捨てました。

ここまで一方的な認識が浸透している最大の原因は、はやり日本のメディアが地球温暖化問題に関していつも偏向報道を繰り返してきたところにあると思います。懐疑論には一切耳を貸さず、そんな議論はとっくの昔に終わっており、人為的に引き起こされた気候変動は科学的に疑いようがないという前提で日本のメディアの殆どはそのスタンスを決してきました。

こうしたことが続いてきたこれまでの状況を鑑みますと、前回のエントリに頂いたコメントでご紹介頂いた毎日新聞の『地球温暖化:英の科学者に「根拠」データ操作疑惑』という記事にある

科学者の間では「温室効果ガスだけが原因と強調しすぎるのは問題」との声も絶えない。


という一文は私にしてみれば「ようやく目を覚ましたか」と声を大にして言いたい非常に感慨深いものでした。

毎日新聞だけでなく、この週末に新聞各紙はようやく態度を改めたのか、少しずつではありますが、クライメートゲート事件を報じ始めました。例えば、朝日新聞は昨日(12/6)の朝刊の社会面で小さな扱いでしたが『盗まれた「温暖化」メール騒動 冷ます声明発表』という記事を載せました。また、前回ご紹介した11月26日の同紙夕刊に載った記事も『盗み出された「温暖化」メール 論争に火 陰謀説も』というヘッドラインに変わりましたが、昨日から電子版にも掲載されるようになりました。

さらに、日本経済新聞にも『温暖化、データ改ざん? 研究者のメール見つかる』という記事が載り、産経新聞も『英で気温変動データ改ざん疑惑温暖化懐疑派が巻き返し?』という記事が載りました。読売新聞は電子版をサーチしてもヒットしませんでしたが、5大紙のうち4紙で報道を確認できました。日本のメディアもようやく重い腰を上げ始めたようです。

今日(12/7)からCOP15が始まり、途上国はこの問題をカードとして切ってくる可能性があると彼らも気付き始めたからかも知れません。BBCのレポートでもサウジアラビアがIPCCの評価報告書の信憑性について懐疑的な立場で主張してくるのではないかと予想しているように、中東の産油国がこのクライメートゲート事件を足がかりに攻勢をかけてくる可能性も指摘されています。

もし、COP15がこうしたカタチで紛糾することになれば、日本のメディアもこの一件に触れないまま会議の模様を伝えることは不可能になります。その予防線としてCOP15が始まる前にとりあえず触れておこうということなのかも知れません。あるいは、日本でもネット上で話題になっており、「日本のメディアはこの事件もバイアスをかけて伝えないようにしている」といった批判も強くなってきた状態を看過できなくなってきたのかも知れません。

一方、朝日新聞の記事にもありますように、IPCCは12月4日にこの一件を受けても評価報告書の結論に変更なしとの立場を明確にしました。が、その理由は多くの科学者のコンセンサスが得られているといういつもの主張を繰り返しているだけです。そのコンセンサス自体が懐疑論を排除することで成り立ってきたことを臭わせるメールが見つかった今回の事件に正面から向き合うものではありません。

パチャウリ議長のコメントは「私信の不法なハッキングで起こった不幸な事件」というものでしたから、プログラムのスクリプトなど改ざんの具体的な証拠となりそうなファイルも同時に暴露された事実を知らないようです。ということは、IPCCもこの事件の全容を把握していないのは間違いないでしょう。

これから事実関係が明らかにされていく中で擁護しきれなくなったら、IPCCはホッケースティック曲線とそれを作成したマイケル・マン氏、震源となったCRU(イーストアングリア大学気候研究所)およびその関係者をトカゲの尻尾のように切り落として保身に走るかも知れません。パチャウリ議長あたりが「私たちも騙された被害者だ」みたいなことを言い出すかも知れません。

しかし、不正が事実であると認定されたなら、IPCCは評価能力の低さを素直に認めなければなりません。これまで2500名の科学者が査読したものだから確度の高い情報であるとしてきた認識は根本的に見直さなければならなくなるでしょう。

さて、当初の予定ではこのエントリで具体的にどのような不正が行われたと見られているのか触れるつもりでした。が、上述のようにこの週末は日本のメディアにも事件を取り上げる動きが見られたことから、そのこと中心にお伝えすることにしました。

ま、特別な情報ソースを持っているわけでもありませんし、既にネット上で流れている情報に付け加えるようなことも殆どありませんので、ここでは私なりの纏めという程度にしかなりません(そもそも、このblog自体が私自身の備忘録も兼ねていますし)。ということで、今回取り上げる予定だった改ざんが疑われる部分の具体的なハナシについては次回に。

(つづく)

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