酒と蘊蓄の日々

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テレビ東京が門松を飾ることは許されない

昨晩、テレビ東京のニュース番組『ワールドビジネスサテライト』を見ていて思わず失笑してしまいました。「温暖化問題 アメリカの本気度は?」という3分半ほどのレポートで、またぞろ宗教的かつヒステリックな価値観を開陳していたからです。件のレポートはいまのところ同番組のサイトで見られるようですから、まずはコチラをご覧下さい。

冒頭でオバマ政権が温室効果ガスは「健康に有害」であるため、議会の判断とは別に政府独自の判断で排出削減が可能になるという理屈も大いに引っかかるものでした。が、何を根拠にそのようなことを言っているのか詳しく伝えられていませんでしたので、とりあえすここではスルーします。

私が失笑してしまったのはそれに続く話題で、バージニア州にあるスニッカーズギャップツリーファームという農場を取材したものです。アメリカではクリスマスツリーに本物のモミの木を使って飾り付けをする家庭が多く、取材された農場では客に好きな木を選んで切らせるというサービスをしているそうです。

アメリカではこのシーズンになると普通のショッピングモールなどでもクリスマスツリー用のモミの木が手軽に買えるようです。映画『リーサル・ウエポン』でメル・ギブソン氏が演じる主人公リッグス刑事が登場するシーンは、麻薬の売人を囮捜査で逮捕するという展開になりますが、その舞台となったのもクリスマスツリー用のモミの木が並んでいる店先でした。

WBS_アメリカの本気度は?1

ワールドビジネスサテライトのレポートでは、こうしたクリスマスツリー用のモミの木が全米で毎年2500万~3000万本が売られているとか、価格は1本約7000円で成長には8年かかるといった情報もちりばめつつ、上の画像のように切り株を意味ありげに捉えたカットを差込みながら、モミの木を買いに来た客に対してこんな質問を浴びせていました。

「木を切るのに環境のことを考えた?」

WBS_アメリカの本気度は?2

クリスマスツリー用に植えられたモミの木を切る行為が環境破壊だとでも言いたいのでしょうか? そんなことを言い始めたら、林業や生花業ひいては農業も水産業も全般に環境破壊ということで批判しなければなりません。野生のモミの木を無計画に切っているという状況だったら批判するのは当然ですが、農場が計画的に植林したそれを消費することまで環境問題に結びつけていたら、ありとあらゆる人類の営みも同様に扱わなければなりません。

「地球温暖化のために育てているわけじゃないからかまわない」

客の一人が答えたこれが正論であって、あのような質問をするほうが非常識なのです。恐らく、「木を切ること=悪」といった短絡的な発想があのような莫迦げた質問を生んだのでしょう。偏向した価値観で物事を歪めて捉えているのか、単なる世間知らずなのか、どちらにしても程度の低い考え方に違いありません。

また、同レポートではCNNの調査結果として「米国だけでも温室効果ガスを削減すべき」という質問に「YES」と答えた人が2007年は66%だったのに対し、2009年には58%に減っているということも伝えていますが、それは偏った情報しか伝えない日本と違ってアメリカでは人為説を疑う情報も沢山流れているゆえの健全な反応であると見るべきかも知れません。

WBS_アメリカの本気度は?3

レポートの最後に差し込まれたこのカットでカメラに向かって無邪気に手を振っている少女はまさか自分たちが極東の情報鎖国で宗教的な偏向報道の素材として使われているなどとは夢にも思っていなかったでしょう。テレビ東京のこの無思慮で無神経なレポートは非常に罪深いものです。

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