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オバマ政権が「change」しなければならないこと (その1)

オバマ氏が大統領に就任してから1年が経過し、日本のメディアもこの1年を振り返る論評を展開していますね。

朝日新聞 『オバマ政権1年―指導力の揺らぎが心配だ』 (2010年1月21日付社説)
毎日新聞 『オバマ政権1年 初心に戻り「チェンジ」を』 (2010年1月21日付社説)
読売新聞 『オバマ就任1年 厳しさを増す変革路線の前途』 (2010年1月22日付社説)

いずれも当初に期待されたほどの実績は上げられなかったという論調になっているようです。就任前後はまるでブッシュ政権が荒廃させたアメリカ、ひいては世界を救うヒーローが現れたかのごとき持ち上げようでした。が、そのような浮き足だった状況から日本のメディアも少しは冷静になったと見て良いでしょう。ま、それでもまだ彼に対する期待感が損なわれたというところまでは至っていないようですが。

当blogでも彼の大統領就任前後に何度か懸念を綴ったエントリを設け、ノーベル平和賞の受賞が決まったときにもそのプロセスの胡散臭さを指摘しました。とりあえず過去の関連記事を列挙しておきましょうか。

オバマをルーズベルトに仕立てようとする人々
初めから解っていたこと
ルーズベルトにはなれないオバマ
この男が僅か10日間で何をしたというのか

詳しくは以上のエントリをご参照頂くとして、私は最初から彼のことを「演説が上手いだけで大した政策能力もなければ指導力もない」と見ていました。少なくとも、この1年を振り返ってみた限り、私の見立てはあながち間違っていなかったように思います。大統領に就任した直後にもバイアメリカン条項が含まれる景気対策法案に対して当初は苦言を呈しておきながら、上院でそれが可決すると拒否権を発動する素振りも見せず、アッサリと署名してしまいました。

そもそも、彼は大統領に就任する以前からイデオロギーをコロコロ変えてきましたので、アメリカの政治アナリストには彼を優柔不断だと評する人が少なくありません。優柔不断な人間は決断力がない分だけ指導力もないものです。それは日本の現首相も全く同じですね。こうしたところを上手く言い抜いた大変面白いコラムが日経ビジネスオンラインに載っていました。特に冒頭のエピソードは「なるほど」と感心しましたので、ここでご紹介しておきましょう。

もう鳩山首相をあきらめる?
「友愛」という名の優柔不断が日本を壊す


 テレビであるニュースを見ていた時のことだ。40年も昔、中学生の時に見たアメリカのSF映画「スタートレック」(1960年代にTV放映されたオリジナルシリーズ)の一場面が私の脳裏に浮かんだ。

「友愛」に満ちた優柔不断

 ある惑星で超常現象に遭遇し、カーク船長が2重人格になってしまう。精神的な2重人格だけでなく、物理的にも2人のカーク船長に分裂してしまった。片方のカークは優しさに満ちた善人である。他方のカークは闘争心に溢れた冷酷な人格だ。

 ところが、善人カーク船長は全く優柔不断で、指揮官としての決断力がない。一方、冷酷カークは戦略的な目的遂行のために部下の犠牲も厭わない決断をする。これを見た科学主任のスポックが例によって片方の眉をつり上げながら言う。「実に興味深い。人間の決断力は冷酷さという性格を連れ添っているようだね」。

 私にこんな昔のTVドラマを思い出させたニュースとは何か、もうお分かりだろう。普天間基地問題の先送りを弁明する鳩山首相の優柔不断だ。

(後略)

(C)日経ビジネスオンライン 2009年12月28日


利害が対立していなければ関係する人たちにとって納得できる方向へ自然とハナシは纏まっていくものです。そうした理想的な状態になっていない場合、必ず何らかの利害がぶつかっているハズです。それまで誰も気付くことのできなかった理想的な解決方法などそう簡単に見つかるものではありませんから、多くの場合は譲歩し合って痛み分けとする以外、なかなかキレイな決着はつかないものです。

こうしたとき、誰も傷つかないようにと右往左往しても、結局は苦痛を与える時間を長引かせるだけで、早く決断を下すよりも却って悪い結果に至ることだってあるでしょう。もちろん、基地問題に限ったことではなく、世の中の仕組み全般にいえることです。

人が何か行動を起すとき、殆どの場合は多かれ少なかれリスクを背負うことになります。家族とドライブに出掛けるにしても交通事故に遭う可能性はゼロといえません。ましてや国政を担い、多くの人の運命を左右するような重席にあっては慎重にならざるを得ない曲面が巡ってくるのも当然でしょう。が、そこで指導力を発揮できないようでは何のために選挙で選ばれたのか解りません。

恐らく、アメリカ国民の中には指導力のないオバマ政権によって苦しみの期間を引き延ばされていると感じている人は少なくないでしょう。少なくとも、失業者の多くはそう感じているのではないかと思います。

(つづく)

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