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読売新聞は本当に開眼したようだ (その1)

5月2日付の朝日新聞の社説『温暖化防止と日本―低炭素へ、列島の改造を』(リンク切れの場合はコチラ)は相変わらずの盲信状態です。

温暖化防止と日本―低炭素へ、列島の改造を


 よく晴れた大型連休の朝、家族で遊園地に出かけることにした。

 おとといもマイカーの電気自動車で遠出したばかりだが、バッテリーは満タンだ。きのう、家庭エネルギー情報管理システム(HEMS=ヘムス)の指示通り、屋根の上の太陽電池パネルからの電気で充電をすませた。

 家族で出発したあとは、太陽光発電がフル稼働する。留守中はほとんど電気を使わないし、蓄電池代わりの電気自動車もいない。つくった電気は送電網にどんどん流して売電する。

■スマートなエコ生活

 そのころ電力会社には、発電量が使用量を上回ったという情報が各家庭のスマートメーター(通信機能付き電力量計)から相次いでいた。電気がだぶつかないよう、自動制御システムが火力発電の出力を下げ始める――。

 近い将来、日本で低炭素時代が幕を開け、こんな風景が当たり前になっているようにしたい。

(中略)

 いま、地球温暖化防止の新たな枠組みである「ポスト京都」をつくる国際交渉が難航している。

 昨年末、デンマーク・コペンハーゲンであった国連の気候変動枠組み条約締約国会議(COP15)で先進国と新興国・途上国が激しく対立した。その後遺症が残り、「最終合意は早くても来年のCOP17になる」という悲観的な空気も漂っている。

 そんな状況下で、「日本だけが温暖化対策に踏み込みすぎるのはどうか」という声も経済界にある。

 だが、交渉が難航しているいまだからこそ、日本が低炭素化の強い決意を示し、ポスト京都について積極的に提案していくべきではあるまいか。

 同時に「低炭素列島」への改造を急ぎ、その過程で培う技術やシステムを海外に広めていきたい。たくさんのメード・イン・ジャパンを国際規格にできれば、国際社会は日本の提案を無視できなくなるだろう。

(後略)

(C)朝日新聞 2010年5月2日


「交渉が難航している」という状況の大きな要因には、例のクライメート・ゲート事件や、それを追うようにしてIPCCの評価報告書の欠陥が次々と指摘された一連の騒動があります。日本では一部の週刊誌や月刊誌などで大まかな経緯が伝えられたものの、多くはこの断片を小さく扱い、軽くいなしただけでした。それゆえ、世間一般にあまり知られていないようです。

が、さすがに大手新聞社で社説を書くような立場にある人間がこうした状況を知らないハズはないでしょう(知らないような人間が社説を書いているとしたら、それはそれで問題です)が、件の朝日新聞の社説では一切触れられていません。ここで唱えられている理想論を根底から覆すようなことには触れたくないのでしょう。

もちろん、「低炭素化=化石燃料の消費削減」と読み替えれば、これは積極的に目指すべき方向といえます。そういう意味でこの社説を全て否定するつもりはありません。しかしながら、「CO2排出量削減」「低炭素社会」といった錦の御旗を無闇に振りかざすことには弊害もあると認識すべきです。

CO2温暖化説が間違いだと見なされるようになったとき、科学に対する信頼が失墜するばかりでなく、「化石燃料の消費削減」という目指すべき方向性についてもモチベーションを低下させてしまう恐れがあります。これまであたかも事実であるかのように宣伝されてきたことが間違っていたとなれば、「何を信じればよいのか」という空気が漂うものです。石油が枯渇する時期についても何度となく修正され、正確な予測などできていないのですから、タガが緩んでしまう可能性も軽んずるべきではないでしょう。

CO2温暖化説が誤りだったと見なされたとき、少なくともCO2排出量取引などは泡となって弾け散るでしょう。その市場は2007年現在で約6兆円ともいわれる規模に成長しており、年々拡大を続けてきました。これが消し飛んだときの経済的な影響とその責任もシッカリと見据えておくべきです。また、CO2を集めて地下や海中などに貯留させる技術も検討されていますが、これなどもCO2温暖化説が誤りであったらエネルギーの浪費と環境破壊でしかなく、得るものはないでしょう。

こうしたリスクを考えれば、いま何を優先させなければならないのか必然的に答えは絞られてきます。それは5月4日付の読売新聞の社説『地球温暖化 科学的な根拠の検証が急務だ』に書かれています。朝日新聞の論説委員はこの問題に関して読売新聞を見習うべきです。

(つづく)

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