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テスラへの出資はやはりイメージ回復が目的? (その1)

アメリカのベンチャー企業テスラ・モーターズ(以下テスラ)へトヨタが出資し、技術提携するといったニュースが話題になりました。先週、この一件についてかなり書き進めたところで契約がまだ正式に結ばれていない旨や、テスラが年内に株式公開できなければトヨタの出資も実現できない可能性があるといったハナシが出てきました。

そうした状況も踏まえて修正を加えたり、仕事が色々立て込んだり、ジロ・デ・イタリアが佳境になってきたり(バッソ、復活優勝おめでとう)、何だかんだで頂いたコメントへのリプライもほったらかしに一週間が過ぎてしまいました。

さて、後から報じられましたように、今回の提携話はテスラの株式公開と、今春閉鎖したNUMMI(詳しくは次回に)の処理を巡る思惑が重なったというのが最重要ポイントだったと見て間違いないでしょう。テスラの株式公開が早期に実現できなければトヨタの出資もなくなる可能性があるというのも、要するにそこが大きな条件だったと考えればスッキリとします。

中には「テスラの技術をトヨタが欲した」的な報道もありましたが、それは全くの的外れといって良いでしょう。そもそも、大衆メディアは「高性能なバッテリーさえ供給されれば電気自動車は簡単」などと寝言のようなことを言っていましたが、自動車をつくる上でもっともコストと技術を要するシャシーの開発だけでなく、電気自動車として肝心なパワーコントロールユニットや回生ブレーキシステムなどの技術的な奥深さを彼らは何一つ理解していません。

燃料電池車は電力供給の方法が異なるだけで、あとは電気自動車そのものです。プラグイン・ハイブリッド車もどの程度の速度まで電気で走らせるかでモーターの要求仕様は違ってきますが、基本的には電気自動車と同じ技術を要します。「高性能なバッテリーが供給されれば電気自動車は簡単」というのは、トヨタのように燃料電池車やプラグイン・ハイブリッド車の開発にも余念のないメーカーに対して言うべきことで、シャシー開発能力のない新興企業に言うべきことではありません。

燃料電池車に対しては並々ならぬ力を入れてきたホンダも同様で、彼らも電気自動車の開発についての動向を聞かれた際には「燃料電池車から燃料電池スタックと水素タンクを降ろしてバッテリーを積めば電気自動車になるから、電気自動車の現実性が高まればすぐに対応できる」といった主旨のコメントを繰り返してきました。

逆に、日産や三菱や富士重工などのようにコストのかかる燃料電池やハイブリッドシステムの開発にあまり投資してこなかった(思うように投資できなかった)メーカーが電気自動車で気を吐いて存在感をアピールしていると見るべきでしょう。燃料電池やハイブリッドシステムの開発でも先頭グループで走ってきたトヨタやホンダは、まだ実用性が極めて低い電気自動車の市販を焦る必要などないというわけです。

トヨタも本気で電気自動車の市販に動こうとするなら、現状でも日産や三菱などと同等以上のものを作れるでしょう。市場性などを考慮しなくて良いなら、テスラを上回る航続距離と動力性能を持ったそれを作ることも可能でしょうし、テスラ・ロードスター程度のクルマで良いならトヨタ本体が出てくるまでもなく、トヨタテクノクラフトあたりでも作れそうな気がします。

テスラはベンチャー企業らしい柔軟性があってそれなりの企画力を持っていると思いますが、総合的な技術力はそれほど高いとはいえないでしょう。彼らにとって唯一の市販車であるロードスターは、そのキャラクターだけでなく、全般的なつくりもマニアにしか相手にされないような未熟で荒削りなものです。トヨタのような大メーカーが本気で相手にするようなマーケットとは別世界のクルマに過ぎません。

テスラの電気自動車については以前にも『電気自動車は遠い過去のクルマであり遠い未来のクルマである (その8)』などのエントリで取り上げました。件のロードスターはノートPCなどに用いられている汎用の18650型リチウムイオン電池を6831個寄せ集めただけで、マンガン酸リチウムを正極に用いた専用バッテリーの開発を伴う三菱のi-MiEVや日産のリーフと比べても技術レベルがまるで違います。

また、テスラはシャシーの開発能力がありませんでしたから、ロードスターはイギリスのロータスに丸投げされたものです。一応は別物とされていますが、基本設計はエリーゼをベースとし、部品の一部もエリーゼと共有しているようです。これに大量のバッテリーと高価な軽量素材を奢り、市販の電気自動車としてはそこそこ実用的といえる航続距離を得たわけです。

が、所詮は2座のスポーツカーです。乗用車としての実用性はそれなりでしかありません。電気自動車としては水準を超える航続距離がメディアにも大きく取り上げられ、世界中から注目されるに至ったわけですが、これを以て電気自動車の実用性が高まったと見るのは拙速というものです。

テスラは回生ブレーキひとつとっても、トヨタと比較になるような技術を持っていません。特に先進的なシステムを持つプリウスは普通のクルマから乗り換えても違和感のない制動特性を保ちながら高いエネルギー回収効率を実現しています。それは走行条件やブレーキペダルの踏みかたなどによって回生ブレーキと摩擦ブレーキのバランスが最適になるよう制御され、回生ブレーキ作動時にも自然なブレーキフィールが得られるよう、油圧ラインが工夫されているからです。

トヨタはこうした複雑なシステムを採用しましたが、3代目プリウスではABSの作動時にごく短時間ながら油圧が不足してブレーキフィールが損なわれ、制動距離が若干伸びるというミスを犯しました。2代目まではABS作動時に油圧ポンプをフル稼働させることでラインの油圧不足を補っていましたが、ポンプの作動音がかなり耳障りだったといいます。3代目ではこれを改善すべく導入された技術が不完全で、それがアダになってしまったわけですね。

3代目プリウスなどに採用されたシステムは、回生ブレーキ作動時のブレーキフィール、つまりブレーキペダルを踏んだときの踏み応えを再現するために用いている油圧を摩擦ブレーキのラインに送り、足し油をすることでポンプの稼働レベルを抑え、耳障りな作動音を低減させました。が、その足し油のためのバルブを切り替えるタイミングが不適切で、ペダルの踏み応えがごく短時間ながら抜けてしまい、それが「空走感」に繋がってしまいました。同時に、ペダルを踏んだ分の制動力に達しない状態もごく短時間生じてしまい、制動距離が若干延びるという問題が生じたわけですね。

トヨタは当初から「感覚の問題」としていましたが、これは間違いとはいえませんし、制動力が失われていたわけでもありません。「シッカリ踏み込めば止まる」というのも事実で、「ブレーキが利かなくなる恐れがある」と騒がれたのは事実に反しています。が、大衆メディアはこうした複雑なシステムを理解する能力がないせいか、執拗に疑いをかけ、ヒステリックにこれを煽ってしまったわけですね。

テスラの回生ブレーキはプリウスなどとは比べるべくもない極めて稚拙なものです。彼らは状況に応じて回生ブレーキと摩擦ブレーキのバランスを制御するという高度な技術を持ち合わせていないようで、2つのブレーキモードをドライバーが任意に切り替える方式になっているそうです。

「スタンダードモード」ではアクセルペダルを戻しただけで回生ブレーキがフル稼働となり、非常に大きな制動力がかかるといいます。なので、ある程度の減速まではドライバーが絶えずアクセルペダルの踏み加減を調整しながら回生ブレーキの利きかたをコントロールする必要があるそうです。停車させる際にはしかるべきタイミングでブレーキペダルに踏み換え、摩擦ブレーキを利かせるというわけですね。要するに、普通のクルマとは全く異なる煩わしいペダル操作を強いられることになります。

そうした煩わしさをなくしてイージードライブが可能となる「パフォーマンスモード」に切り替えると、回生ブレーキの利きそのものがかなりマイルドになるそうです。ガソリンエンジンのAT車に近い感覚で制動できるようになるといいますが、回生ブレーキの利きを弱くしただけですから、エネルギー回収効率も大きく低下し、航続距離にも相応の影響が生じるようです。

こういう大雑把な仕組みはマニア向けのニッチなマーケットなら許されるかも知れませんが、大手メーカーが相手にするマスマーケットではまず許されません。テスラ・ロードスターが謳っている航続距離はエネルギー回収効率を最優先としたチープな回生ブレーキをフルに用いた状態での数値です。が、大手メーカーはこうした不自然なブレーキを採用できません。

テスラ・ロードスターのポテンシャルを評価する場合、こうした完成度の低さも差し引く必要があるわけですね。しかしながら、「電気自動車は簡単」などと寝言のようなことをいっている大衆メディアは高いエネルギー回収効率を維持しながら違和感のない回生ブレーキシステムを構築するにも大変な技術力を要するということを知りません。なので、航続距離という目立つスペックだけを大袈裟に祭り上げ、テスラを過大評価してしまうことになるのです。

テスラ・ロードスターのバッテリー部
テスラ・ロードスターのバッテリー収納部

992ポンド(約450kg)にもおよぶバッテリーモジュールはご覧の通りです。ロータス・エリーゼから基本構造を大きく変えたわけではないため、この巨大なバッテリーモジュールを搭載するにはエリーゼでエンジンベイとなっているスペースを利用するしかなかったといわれています。

一番の重量物であるバッテリーをミッドシップに搭載することで回頭性に直結するヨーモーメントは悪くないようですが、前後左右が限られているスペースに膨大な量のそれを押し込めるには縦に積み上げるしかなかったようです。お陰で重心が高くなり、ロールモーメントはかなり大きく、スポーツカーとしての素質はそれほどでもないようです。

なお、i-MiEVやリーフの専用バッテリーは放熱性も考慮して設計されていますが、汎用のそれを寄せ集めただけのテスラの方式ではかなり熱がこもってしまうようで、バッテリーパックの周囲に冷却用の配管を巡らせ、水冷式として発熱に対処しているそうです。

トヨタがテスラなどと組んでも、技術面では得るものなどないでしょう。上述のようにパワートレーンをはじめとして殆どの部分が電気自動車と共通する燃料電池車をトヨタは長く開発してきましたし、何よりテスラが創業した7年前に発売された2代目プリウスから「EVモード」を備え、ごく短距離なら電気自動車としても走れる機能を持たせていました。実績としても十二分で、テスラなどとは桁違いに高レベルな仕事をトヨタはやってきたわけです。

ホンダはインサイトで多くのことを学んだに違いない (その4)』でザッと触れましたように、トヨタやグループ企業のデンソーはパワーコントロールユニット関係も、そのマテリアル開発においても世界最高レベルにあると見て間違いありません。また、トヨタにリチウムイオン電池を供給しているパナソニックEVエナジーはこの分野に強い三洋電機をグループ内に取り込んだことで一段と競争力を増すでしょう。そのパナソニックEVエナジーは先月テスラとの提携を発表しましたから、この点でもテスラがトヨタをリードする立場にあるとはいえません。

(つづく)

コメント

おもしろい

石墨さん、
充実した分析とても勉強になりました。

テスラの技術レベルを説明していただいて、トヨタにとっての提携の意義が理解できたような気がします。

逆説的ですが、テスラの製品のように技術的に未成熟なものをトヨタは自社の販売網にのせることはできないでしょう。

テスラ車のj購入ユーザーは環境意識が高く、リッチで、そして多分車好きだろうと思います。テスラ車のスタイルやパワーは車好きを喜ばせるものがあります。

今のトヨタでこのようなマーケットに食い込むkとは難しいでしょう。プリウスは良くできていますが、「車好き」の気持ちを高ぶらせるようなものではありません。

テスラとの提携で豊田章男社長は
「大きな会社になっていくことを求めるよりも、ベンチャー企業に刺激を受けながらお客さまに素早い対応ができるようにしたい」と言っています。

豊田社長のことを私は半分バカ扱いしたこともあるのですが、( http://bit.ly/a8VAhS )、車好きの豊田社長の良い面が出たのではないかと期待します。車というのはやはり「夢」が必要ですから。

  • 2010/06/01(火) 20:31:45 |
  • URL |
  • realwave #-
  • [ 編集]

RealWaveさん>

テスラ・ロードスターは創業者であるマーク・エバーハンド氏の個人的な趣味でロータス・エリーゼをベースとしたスポーツカーになったそうです。が、エリーゼは700~800kgしかないライトウェイトスポーツの代表格で、テスラ・ロードスターはそれより500kg(その殆どはバッテリーの重量です)も重い全く別種の乗り物です。

エリーゼのエンジンは元々ローバーのK18型などでしたが、ローバーがゴタゴタしているうちにトヨタ製に変わり、ベーシックグレードになるエリーゼSはカローラなどに積まれていた1ZZ-FE型になりました。いずれも至って大人しい直列4気筒1800ccの乗用車用エンジンです。エリーゼにはいまでこそルーツブロワーで過給して220psになるエンジンもラインナップされていますが、基本はデビュー当時からブリティッシュ・ライトウェイトスポーツの王道でもある、軽い車体に小排気量の乗用車用エンジンという組み合わせでした。

でも、あれだけ軽くてトラクションもかかりやすいミドシップですから、たかだか136psの1ZZ-FEエンジンでもなかなかの加速をするでしょう。高性能なタイヤに依存した重いGTなどでは味わえないような切れ味鋭いコーナリングが身上というクルマですから、絶対的な加速力もそれほど重要でもないでしょうし。

こういうエリーゼのようなライトウェイトスポーツを好む硬派なスポーツカー乗りたちが同様の乗り味を期待したら、1.6倍も重く、しかも腰高のテスラ・ロードスターはむしろ嫌悪される可能性があります。

もっとも、これは街中を流すだけという軽めの走りに終始する人にとってはどうでも良い領域のハナシです。テスラ・ロードスターのようなクルマに飛びつくような人たちはそういうタイプが多いでしょうから、あまり問題にならないかも知れません。

テスラ・ロードスターをスポーツカーという面から検討するのもなかなか面白そうですので、いずれエントリを設けて掘り下げてみたいと思います。


一方のプリウスですが、仰るようにその走りでクルマ好きを高ぶらせることはないでしょう。が、そのメカニズムはクルマ好きの嗜好を満たすには充分なものがあります。エンジンも本格的なミラーサイクルですし、動力伝達系は普通のクルマとまるで異なるシステムです。

どちらも普通のクルマと殆ど変わらず、フライホイールを薄型モーターに差し替えて吸排気バルブを休止できるようにした程度(というと少々乱暴ですが、大筋ではそんなものです)のホンダのハイブリッドシステムとは次元が全く異なるものなんですね。

クルマ好きというのは何もスポーツ走行が得意なクルマだけを愛する訳ではありませんから、プリウスを高く評価し、愛用しているクルマ好きは著名人の中にも結構います。

例えば、老舗自動車誌の『カーグラフィック』で編集長を務めたこともあるモータージャーナリストの熊倉重春氏とか、レースカーメーカーのムーンクラフトの社長でレースカーデザイナーの由良拓也氏(昔、ネスカフェのCMで「違いのわかる男」シリーズで起用されたこともあります)もプリウスを所有し、愛用しているそうです。

私もユーノス・ロードスターやホンダS2000を乗り継ぎ、スポーツカーの何たるかを少しは理解しているつもりですし、普通の人よりクルマ好きの部類になると思いますが、実際に2年前からプリウスを所有してかなり満足しています。

走行中にエンジンが停止し、モーター走行から再始動しても殆どショックがなく、注意していなければ気付かないこともあるくらいのスムーズさには驚かされます。クラッチや流体継手を介在させているわけでもなく、遊星歯車とモーターとを巧みに連携させたシステムでこれを実現しているので、その制御の上手さには思わず唸ってしまいます。あれで踏み込めばなかなか良い加速もしますし。

他にも回生ブレーキと摩擦ブレーキの連携など色々あるのですが、プリウスはその仕組みが解った上で乗ると感心させられることが非常に多いクルマです。仕組みが解っていない人には至って普通のクルマでしょうけど、あれだけ普通じゃないメカニズムを普通に感じられるように仕上げてあるところがプリウスの凄いところでもあります。ハイテク満喫型のクルマ好きにはかなりのレベルで満足できるクルマだと思いますよ。


実は、豊田章男社長には私も大いに期待しています。彼は日本の自動車メーカーの経営者の中でもっとも走りの性能を理解できる人物の一人になるようです。これは私の分析ではなく、マツダの貴島孝雄氏(歴代のロードスターの開発主査を務めてこられた日本でも屈指のスポーツカー開発者です)が言っていることですから間違いないでしょう。

豊田社長はトヨタグループが抱える数百人のテストドライバーの中でも頂点に君臨するという成瀬弘氏に頭を下げて教えを請い、ブレーキングだけでも2年かけて修行を積んだといいます。要するに、クルマの走らせ方を基礎からみっちりとトレーニングしてきたわけで、こういうスキルを持った人は世間一般にも滅多にいないでしょう。

国際C級ライセンスを取得してレース活動も行っており、今年は例の騒動でキャンセルとなりましたが、昨年までニュルブルクリンク24時間レースにも参戦してきました。豊田社長のこうした来歴もあって、マツダの貴島氏はこう語っています。

「色々な国際レースに出場して、正しいレーシング走行ができて……、豊田章男さんはイナーシャ(慣性)10キロのあの”重り”の感じを分かる日本の経営者の一人でしょう。あの人は今いろいろと大変だろうけど、私は期待しているんです。些細なクルマの重量差を感じることが出来て、走りの評価がキチンと出来る経営者がいるというのは、メーカーにとって非常に価値のある大事なことですよ。」

これはロードスターの開発についてのインタビュー記事からの抜粋です。「イナーシャ(慣性)10キロのあの”重り”の感じ」というのは、ロードスターのアルミ製ボンネットやトランクリッドを鉄に変えろと言ってくる経営陣に対し、それで重くなる10kgがスポーツカーとしての素性にどのような影響を与えるかという貴島氏自身の普段の苦悩から出た言葉です。こうしたハナシはなかなか興味深いので、元記事を一読されることを強くお奨めします。
http://business.nikkeibp.co.jp/article/life/20100303/213149/

貴島氏のような経営陣に抵抗しながらも理想を貫けるような開発者がトヨタに何人かいて、豊田社長がそういう人材を存分に使いこなすことができるとすれば、トヨタのクルマは俄然面白くなると思いますね。

  • 2010/06/07(月) 23:58:26 |
  • URL |
  • 石墨 #PxDbU/1w
  • [ 編集]

IBMとPC

IBMは1981年に1年足らずの開発期間で最初のPCを発売しましたが、MPUはインテル、OSはマイクロソフト(他に2社の製品が当初はありました)から調達しました。

IBM社内ではインテルの10倍程度の性能のMPUは開発済みでしたが、高価で(搭載しようとしていた製品の価格体系と数量を考えると仕方ないのですが)供給量も僅かだったのでPC開発チームは早くから使用を断念せざるえませんでした。

OSはマルチタスキングもできないようなものをOSとは思わない雰囲気がIBMにはありましたし、「PCユーザーにはこれで十分」的な発想は正規の開発部隊にはありませんでした。

テスラがIBMのPCのようになる可能性は極めて小さいですが、自分たちのカバーできない市場にベンチャーを使って進出する意義は大きいでしょう。

大会社は官僚主義と評価システムのために新規市場を開拓するのが苦手です。ベンチャーとの提携によりそれをカバーしようとするのは経営者として正しいと思います。どうせならもっと気前よく資金を出しても良い気もしますが、それもまたトヨタ流かもしれません。

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まとめ

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