酒と蘊蓄の日々

The Days of Wine and Knowledges

スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

80点主義なんてクソ食らえ!なカメラ (その8)

シグマDPシリーズはアクセサリといっても外付けストロボ、フィルター(46mmΦ)を取付けるためのアダプタ(専用フード付属)、クローズアップレンズ、ケース類や電源関係などで、それほど豊富とはいえません。が、ビューファインダーはなかなかマニア心をくすぐるアイテムだと思います。

フレーム枠が切り替わらない初期のレンジファインダーカメラは、交換レンズの焦点距離に応じてアクセサリーシューに専用のビューファインダーを装着するのが当たり前でした。もちろん、ライカMシリーズのようにフレーム枠が切り替えられても対応しない画角のレンズを使うときは専用のファインダーを用いるのが普通でした。なので、昔はこうしたビューファインダーが豊富に揃っていたんですね。

当然のことながら外付けファインダーはパララックス(視差)が非常に大きくなり、ファインダーから見える状態と写る画には相応の差が生じます。一眼レフが普及する以前はそれが当たり前でしたから、当時の人は我慢して経験と勘で何とか対応していたのでしょう。が、狙い通りの構図を得るのはそれなりのスキルを要します。なので、構図を等閑にできないときは素直に液晶モニタを用いたほうが無難でしょう。

私の場合、このビューファインダーを装着していても実際に利用する機会はそれほど多くありません。絞り込んでパンフォーカスにしておき、スナップショットで構図に凝らずに速写するといった使い方には向いていると思いますが、そのデータをSDカードへ書き込むスピードが遅いわけですから、そもそも連写に向かないカメラです。また、場合によっては絞り込むことで感度の低いイメージセンサの限界付近で使うことにもなります。そういう意味でもイマイチといった印象なんですね。

ただ、こうした使い方はバッテリーを長持ちさせるのにかなり有効です。ビューファインダーを用いて液晶モニタをOFFにしておけば、すぐに情報表示が見られないという支障はあるものの、相応に撮影枚数を増やせます。また、パンフォーカスにしておけばレンズの行ったり来たりもなくなりますから、さらに持ちが良くなります。

パララックスをあまり気にせず、銀塩時代のように撮影結果などその場で確認しないで撮るといった割り切りがあれば、予備バッテリーを持たずに出掛けてもそこそこ撮影枚数を伸ばすことができますから、より軽快感も増すでしょう。こうした使い方こそ、このビューファインダーには相応しいのかも知れません。

また、ビューファインダーは見た目の印象を変えますから、実際に使うかどうかはともかく、装着することで独特の雰囲気を醸し出すアクセサリとして効果的です。DPシリーズには何冊かムックも出ていまして、純正ではないケースやフードの類と並び、ビューファインダーも社外品を用い、「オリジナリティを演出する小道具」といったニュアンスで紹介されています。このアイテムは昔のレンジファインダーカメラによく用いられたこともあり、やはりクラシカルな装いが似合うと思います。

ツートーンスタイル
『シグマDP2&DP1マニュアル』に紹介されていたアレンジ例
ユングフラウレザーのハーフケースには一目惚れしましたが、
どうやら現在は受注中止のため入手困難なようです。
ペトリのフードやPax M2用ビューファインダーなど
いずれのアイテムも普通に入手できそうもないレアもので、
真似したくてもそう簡単にはいかないでしょう。


これは『シグマDP2&DP1マニュアル』に載っていたもので、かなりレアなアイテムを導入していますから、そのまま真似ることは非常に難しいでしょう。それ以前に、この例はDP1でファインダーも28mm用ですから、41mm相当のDP2には合いませんし。いずれにしても、私のセンスでここまで格好良く纏めるのは不可能だと思います。なので、見た目にはあまり拘らず、実用性重視のアレンジでいくことにしました。

自動開閉キャップ装着例
『シグマDP1マニアック・マニュアル』に紹介されていた改造例

こちらは『シグマDP1マニアック・マニュアル』に載っていた例で、リコーGX200用の自動開閉式レンズキャップ(LC-1)を流用するというアイデアです。

純正は被せ式のキャップで、外し忘れて電源を入れると「レンズキャップをはずし、電源を入れ直してください」とエラー表示されます。その状態からレンズキャップ外すだけではダメで、指示通り電源を入れ直さなければなりません。起動がトロいDPシリーズですから、レンズキャップの外し忘れくらいで一度電源を落とし、再起動させるというのは思いのほか鬱陶しいものです。なので、これはなかなかのナイスアイデアだと思い、真似してみることにしました。

ちなみに、上の写真はDP1ですから、レンズの繰り出し量が少ないうえ、焦点距離が28mm相当になります。そのままでは分割されたキャップの先端部分で少し蹴られてしまうそうで、裏にガイドレールを追加してキャップの開度を増すという芸の細かい改造が施されています。が、穴を開けたオリジナルキャップとの接合は粘着テープを巻いただけという大雑把な仕上げが私の感覚では満足できません。

また、GX200用は中心から直線で三分割されており、あまり色気を感じませんでした。その後に発売されたGXR用(LC-2)は少しひねりが入っており、そのほうが私には格好良く見えましたので、そちらをチョイスしてみました。

SIGMA_DP2(開)

サイズはドンピシャで、レンズの繰り出し量が大きいDP2にはガイドレールの追加など細かい改造も全く不要でした。純正のレンズキャップをコンパスカッターで切り抜き(刃の付いているほうとは逆回しにするとPカッターのように溝を切っていくことができます)、しかる後にエポキシ接着剤で自動開閉キャップを接着しました。芯出しを入念に行ったため、カッターで開けた穴も取付けた自動開閉キャップも肉眼では偏芯を確認できないレベルに追い込めました。

SIGMA_DP2(閉)

手前味噌で恐縮ですが、事情を知らない人に見せて改造したものだと言うと驚かれる程で、接合部は我ながらキレイに仕上げられたと思います。純正の被せ式のように一々着脱しなくて済みますし、外し忘れて再起動という手間も回避できます。厚さも9mm程度(カメラ本体+純正キャップの厚さに対して約15%)しか違いませんので、普段はこの状態にしています。

別のアレンジとしましては、フードを社外品にするというパターンも試みています。ムックで紹介されているようなクラシカルでマニアックな見た目重視ではなく、浅くてあまり役に立たない純正のフードより高い実用性を狙いました。

アチコチ探してみたところ、フィルター枠にネジ込む方式の花形フードというものを発見しました。ネジ込み式では丁度良い位置で固定できないのではないか?と思われるかも知れませんが、リング状のカウンターナットで締め加減を調整するという賢い対処方法で問題をクリアしています。ただ、最小でも49mmΦまでしかなく、DP2純正アダプタの46mmΦには合わないため、ステップアップリングを噛ましてあります。

SIGMA_DP2(花形フード付)

見た目はかなり間延びし、ソニーのα-NEXを「レンズデッカチ」と莫迦にできないような雰囲気になってしまいますが、フードの深さは純正の2倍以上あるお陰でそれなりに効果が増します。逆光に弱いDPシリーズにとってはかなり実用性の高いアイテムといえるでしょう。

なお、このフードは35mm判で焦点距離24mmまで対応するとのことですから、28mm相当のDP1でも蹴られることはないと思います。ただ、この状態にビューファインダーを付けてもフレーム下方の3~4割くらいを遮られてしまいますから、殆ど使い物になりません。こうしてみますと、純正のフードが中途半端な深さなのは、ビューファインダーとの兼ね合いによるのかも知れません。

この花形フード付は見た目も私の趣味ではありませんし、ネジ込み式のフードはバヨネット式のそれほど脱着が簡便ではありませんし、かといって付けっぱなしだと嵩張ります。アダプタごと脱着したほうが簡単なのでそうしていますが、フードを付けた状態のアダプタもやはり鞄の中に入れておくには少々嵩張ります。

ということで、これは見た目も携帯性もあまり良いアレンジではありませんが、フードの機能を重視するならこれがベストに近いかも知れません。気軽に持ち出そうというときにはまずやりませんが、鞄に余裕があるときなどはこの格好で使用することもあります。一眼レフをメインで使用する際のサブとして携行するとき、この格好にしておくことが多いでしょうか。

他にも社外品でいくつかDPシリーズ用のアイテムが売られていますし、昔からアクセサリーシューや三脚ネジなどを利用したアクセサリも色々ありますし、それらを使ったアレンジも紹介されています。が、このカメラにあまりゴチャゴチャした雰囲気は似合わないと思いますので(あくまでも個人的な趣味の問題ですが)、私はこの程度に抑えることにしました。

シグマの偉いところは、基本構成をシンプルにし、純正オプションもアッサリ目に設定していながら、こうしたアレンジの余地があるようなツボを押さえているところです。ストラップを通すループ部分も、普通のコンパクトデジカメや携帯電話にありがちな構造ですが、2点支持として首から提げたときカメラ本体が水平になるようにしてあります。

また、付属のストラップは途中に汎用性の高い幅を持つループが設けられていますから、そこから先を一般的なストラップに挿げ替えられるようになっているのも「解っている人」の判断によるのでしょう。多くのDPシリーズユーザーはやはり好みのストラップに挿げ替えていると思います。私も下の写真のように附属品とは違うストラップを装着しています。

SIGMA_DP2(ストラップ付)

DP2はコンパクトカメラらしい軽さなので、太いストラップは必要ありませんが、細すぎても貧弱に見えてしまいがちです。そこで、以前FinePix S9000に付けていた銀一とアルティザン&アーティストのコラボストラップをリユースすることにしました。銀箔押しのロゴは使い込むと剥がれ落ちてノーブランド品になるというのが売りのストラップですが、思ったより耐久性があるのか、私の使用頻度が少な過ぎるのか、まだ十二分に判読可能です。

このDPシリーズは、コンタックスTシリーズなどから始まったかつての高級コンパクトカメラとはもちろん毛色が大きく異なります。前述しましたように、かつての高級コンパクトは素材や構造にコストのかかる贅沢な仕様が色々仕込まれていましたが、DPシリーズは非常に淡泊な感じで、高級感もなく、むしろ安っぽいと感じるところも散見されます。

しかしながら、画質に拘った単焦点レンズをはじめとして多くの部分が潔く割り切りられ、限られたサイズの中にやりたいことを押し込めた凝縮感という点ではかつての高級コンパクトに通じる作り手の意思を感じさせるものです。複数の交換レンズを用意して「お客様の用途に合ったモノをお選び下さい」といいながらマーケットが偏るのを避ける無難なところで商売をしている大手メーカーのアプローチとは一線を画すものです。

2,652×1,768×3層=約1406万画素と謳うスペックはご愛敬で、3層あっても1画素は1画素ですから、実際には約469万画素という低解像度です。現状では感度の低いフォビオンセンサの限界がこの画素数なのかも知れません。が、プリントするにしてもA4程度までならこの解像度でもそれほど見劣りすることはないでしょう。私が持っているプリンタはA4までしか対応しませんし、大概のアマチュアユーザーも同様でしょう。むしろ、最近のコンパクトデジカメのほうが無駄に解像度を高くしていると見るべきかも知れません。

まだまだ未完成なカメラゆえ、DP1もDP2も1度マイナーチェンジが行われ、現行モデルはDP1sとDP2sになり、先行したDP1は2度目のマイナーチェンジも近いようで、DP1xの発売が予定されています。こうして改良が重ねられていくことは今後の熟成を期待させるものでもあります。もはや煮詰まってしまった感の否めない普通のコンパクトデジカメにはない伸び代を感じさせるところも、このカメラの魅力の一つといえるかも知れません。

(おしまい)

コメント

コメントの投稿


管理者にだけ表示を許可する

トラックバック

トラックバックURLはこちら
http://ishizumi01.blog28.fc2.com/tb.php/582-da2eb045
この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)

FC2Ad

まとめ

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。