酒と蘊蓄の日々

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AKY

昨年、「KY」などというスラングが話題になり、周囲の空気に同調しない人間は若者の間でも揶揄されていることが改めて示されました。

思えば、小泉元首相も「注意深く状況を見極め、適切に判断していく」みたいな台詞を頻繁に(特に国際問題に関して他国の出方を見ようとしているときは必ず)使っていましたが、この根っことなる心理は全く同じで、周囲の空気に流されやすい日本人の国民性を物語っています。

昨日のエントリで触れた映画『靖国』の上映中止やプリンスホテルが日教組の集会をドタキャンした一件も、結局のところ権利侵害云々という問題ではなく、こうした国民性の問題に帰着するのだと思います。

日本経済新聞の社説でも「いわば作品を取り巻く「空気」を読んで中止を決めた。そういう状況だろう。」と書かれていますが、上映中止を決めた映画館運営会社4社のうち3社は、実際に何の抗議も受けることなく撤退しています。これでは空気を読んで過剰に反応し、状況に流されてしまったと見られても仕方ないでしょう。

『靖国』の上映中止に対する大衆メディアの反応は、おしなべて「表現の場が失われた」といった論調でした。ならば、テレビ局などはこうした状況を嘆く前に、自らその場を提供するれば良いのです。例えば、権利を取得して放送すれば、いまなら話題性も手伝って大変な視聴率を稼げるのは間違いありません。

が、実際に『靖国』を放送しようなどと本気で考えるようなテレビ局はひとつとしてないでしょう。こうしたタブーに触れ、大きな議論の的となるような作品に関しては、民放の場合スポンサーの獲得がまずできないでしょうし、それ以前にテレビ局自身が尻込みしてしまうでしょう。

5大紙のうち、産経新聞以外は社説に「表現の自由」を持ち出していました。殊に朝日新聞は文化庁に視聴を要望した自民党・稲田議員の「上映を中止していただきたくない」という談話に対して「それが本気ならば、上映を広く呼びかけて支えるなど具体的な行動を起こしたらどうか」とまで書き立てています。が、何だか他人事のような軽薄さを感じます。

そもそも、靖国問題を煽動してきた(靖国問題を創造したという人もいますが)その張本人は他ならぬ朝日新聞です。ならば、自分たちこそ『靖国』の上映を支援すべきでしょう。

朝日新聞に限ったことではありませんが、的外れな口は出すけど、本質を支えるための手は出さない、自分たちが矢面に立つのは嫌だと、私の目にはそういう風に見えなくもありません。上映を中止した映画館運営会社に対してあまり批判的な論調にならず、むしろ同情的な雰囲気すら漂っていたのは、つまり自分たちのスタンスもそれに近いという自覚があったからかも知れません。

ところで、上述の「KY」でリンクした日本語俗語辞書には、その派生語として「AKY」というスラングも解説されています。

AKYとは「あえて空気読まない」の略で、「空気読めない」を意味するKYの派生語にあたる。KY(空気読めない)が注目され、集団生活や仕事において空気が読めることの重要性が叫ばれる中、あえて空気を読まない=周囲の雰囲気や状況を気にしない、振り回されないといった姿勢がAKYである。

(後略)


『靖国』やプリンスホテルの問題は、「憲法で保障されている国民の権利の侵害だ」などという履き違えた議論ではなく、空気に流されやすい日本人の「国民性」こそ議論されるべきでした。「KY」よりも「AKY」という姿勢をクローズアップし、「異なる主義主張に対しても毅然と意志を示す国民性を養え」といった方向へ主要な論点を向かわせるべきだったと私は思います。

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