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酒と蘊蓄の日々

The Days of Wine and Knowledges

思ったほど難しくない

ルービックキューブのバリエーションモデルは、これまで難易度アップにキューブの数を増やす方向で進められるケースが目立ちました。4×4×4の「ルービックリベンジ」や5×5×5の「プロフェッサーキューブ」も持っていますが、ステップが増えるのは当然のこととして、その分だけ比較的単調な作業が増えますので、単調な作業が死ぬほど嫌いな私にはやはり好ましい感じではありません。

ルービックキューブファミリー
ルービックキューブとそのバリエーション
左手前がご存じルービックキューブ
右手前がルービックリベンジ、
奥がプロフェッサーキューブになります。


また、3×3×3の元祖ルービックキューブに比べるとどんどん複雑になって機械的な構造も苦しい感じですし、それだけに動きが非常に悪く、快適に遊べないのも気になるところでした。体積もどんどん大きくなってプロフェッサーキューブに至っては一辺が70mmもあり、50mm強のルービックキューブとは体積比で2.6倍近いボリュームへ至ってしまいました。これだけ大きいとちょっと邪魔くさい感じも否めません。

また、プロフェッサーキューブは構造的にかなりシビアなようですが、製造技術がそのシビアな構造には見合っていない感じです。一昔前の日本のメーカーならこんなに甘い品質でマーケットに出すなどあり得なかったのではないかと思えるほど、ガタガタにキューブが並んでいます。その様子から私は小学校の旧校舎にあったトイレのタイルを連想してしまい、手に取ると萎えてしまいます(あくまでも個人的な感想です)。

プロフェッサーキューブ(拡大)
使い込んで緩んだり変形したりしてこうなった訳ではなく、
初めからこんなに波打ったようなガタガタな状態でした。
苦しい設計に貧弱な製造技術が組み合わさった
低レベルな工業製品の見本のような感じです。


で、先日このルービックキューブのニューバリエーションとして「ルービックミラーブロックス」が発売されました。これは徒にキューブの数を増やすのではなく、元祖と同じ3×3×3ですが、各々のブロックを立方体ではない形状に切り分けるという、非常に画期的なアイデアでつくられています。

ミラーブロックス1
RUBIK'S MIRROR BLOCKS
この6面が揃った状態の外寸は
3×3×3のルービックキューブと
全く同じです。


センターブロック(各面の真ん中に来るブロック)の外を向いている面はいずれも正方形ですが、それ以外は各々の辺の長さが異なり、全てのブロックが異なる形状をしています。従来は各面の色でキューブの位置と向きが簡単に解りましたが、このミラーブロックスは、全て同じミラー状のシールが貼られていますから、そういうわけにはいきません。形状を幾何学的に理解し、ブロックの位置や向きを判別しなければなりません。その分だけ難易度が高くなっているというわけですね。

でも、実際にやってみますと、最初の何回かは混乱しましたがブロックの合わせ方それ自体は従来の3×3×3のキューブの合わせ方と全く同じですから、比較的短時間で要領がつかめます。一度要領を得てしまえば、従来の3×3×3と大差なくこなせるようになります。

ミラーブロックス2

崩すとこのように現代彫刻のような造形になって、見た目にもオシャレな感じです。難を言えば動かす度にカタチが変わりますので、従来の単純な立方体に比べると持ちにくく、動かしにくくなります。ま、そうはいっても動きそのものはケミカルでチューンしてやればそこそこ良くなりますから、どうあがいても引っかかったりギクシャクしたりするリベンジやプロフェッサーよりはずっとマシです。

個人的には従来のキューブももっと落ち着いた渋めの色遣いのものも出せば良いのにと常々思っていましたから、このミラー状のシールが貼られた佇まいはなかなかクールで、非常に気に入っています。それこそ、ポリッシュしたステンレスプレートをインレイワークではめ込んでしまうとか、いっそのこと全てのブロックをアルミ削り出しで作ってしまうとか、高級モデルを展開しても良さそうな雰囲気さえ感じます。ま、実際に製作するとなればもの凄く高く付くでしょうし、どれだけ市場性があるか解りませんけど。

ルービックキューブをチューンナップ

以前応募したユニクロとのコラボでGoogleのルービックキューブが当たるという懸賞にはハズレましたが、普通のルービックキューブは複数個持っています。ま、ルービックキューブについて私は大した造詣もありませんし、最近よく目にするスピードキューブのように複数個のキューブをまとめてそろえてしまうような尋常じゃないテクニックなども持っていません。普通の人間がゆっくり解く普通のパズルといった程度です。6面を揃えるのにかかる時間は調子がよくて1分半くらい、普通なら2分前後といったところですから。

で、このルービックキューブですが、1980年に日本で発売されたときはツクダオリジナルが版権を持っていたのですが、現在はメガハウスというところになります。そのせいかどうかはともかく、現在のものは昔のものよりギシギシと動きが渋く、シールの耐久性も低く、明らかに品質が低下しています。

動きの悪さはケミカルでかなりのレベルまで改善されます。当初、樹脂を侵さない潤滑オイルということでレスポのチタンスプレーを試してみたのですが、滑りが良すぎて落ち着きが悪く、また効果の持続期間も短く、全般的にイマイチでした。次に試したのはワコーズのシリコーングリースで、これはドンピシャでした。適度なフリクションに長期の持続性、恐らくルービックキューブのチューンナップ用としてこれを超えるケミカルはそうそうないと思います。

耐樹脂ケミカル

動きが改善されると余計に気になるのがシールの劣化です。しばらく使うとこんな感じになってしまうんですね。

ルービックキューブ(シール貼り替え前)

そもそも、白いベースフィルムに顔料で着色したと思われるところへクリアフィルムを貼るというのでは耐久性など期待できません。クリアフィルムが剥がれてくるとこそから色が落ちてきますし、そもそもバインダー(接着剤)の質も良くありません。また、これだけ厚さがあると却って指に引っかかりやすく、端のほうがめくれやすくなるものです。

一応、スペアも販売されています。価格改定前は確か600円だったものが現在は500円に値下げされましたが、それでも安いとは思えませんし、あの耐久性ではそうそう貼り替える気にもなりません。

これならベースフィルム自体に色がついているカッティングシートのほうが遙かに優れているだろうと思った私はそれを自分で加工して貼り替えてやろうと考えていました。が、カッティングシートを小分けに買っても6色だと高くつくだろうと思いましたし、それを加工するのもかなりの手間です。

6面各々9つの正方形に切り分け、合計54枚作らなければなりません。さらに、剥がれにくくなるよう、その角を丸く切り落とす必要もあります。となると、216の角を丸めなければなりません。カッティングマシンでもあれば別ですが、手作業では大変な手間になりますし、何より私はこうした単調な作業が死ぬほど嫌いです。ということで、アイデアとしては悪くないと思ったものの、実際にやる気にはならず、しばらく放っておきました。

しかし、最近は上の写真のように大きく剥がれてきて、さすがにみっともなくなってきました。なので、あきらめてメガハウス純正のシールを購入しようと思いました。ところが、メガハウスのサイトのどこを当たればよいのかすぐには解らず、これは「ルービックキューブ シール」でググったほうが早かろうと思い、そうしてみました。

すると、メガハウスのそれではなく、CSKiTというルービックキューブ用カラーステッカーキットを販売しているサイトが1番目にヒットしました。もちろん社外品になりますが、「厚さ0.075mmの屋外中期用マーキングフィルムを使用しています」とありました。薄く耐久性の高いカッティングシートという、まさに私が考えていた、それそのものです。

即行で購入して貼ってみますと、これがかなりのものでした。元のシールを剥がした後処理(粘着剤の除去など)をしっかりやっておかないと、わずか0.075mmしかないフィルムですから凸凹になってしまいますし、そもそもこの種のフィルムを貼る際には気泡を作らないようなテクニックも必要です。

ま、その辺はあまり得意ではないので不覚にも出来てしまった気泡には針で小さな穴を開けて中の空気を追い出すようにしたり、色々ありましたが、純正より100円安くてこれだけのクォリティで、貼りやすいように転写シートも付属しています。さらに、貼り損じた際の予備も付属していますし、この内容なら大満足です。

ルービックキューブ(シール貼り替え後)

純正のシールは数日も使うと端のほうからクリアフィルムが浮き気味になって、一週間もたたないうちに剥がれ始めますが(使用頻度によって多少は異なると思いますが)、CSKiTのシールに貼り替えて一週間ほどではびくともしません。これは間違いなく純正とは比較にならない耐久性を発揮してくれるでしょう。

メガハウスからはスピードキュービングキットというネジ止めで簡単にバラせ、給脂しやすく、専用ワックスを付属し、またネジの締め込み具合でフリクションも調整できるというハイグレードモデルも発売されています。が、ネジの蓋となるプレートが破損しやすいという悪評が高く、シールのクォリティも通常モデルと変わらないようです。

通常モデルでもケミカルチューンでそれなりのものが作れますので、個人的にはシールではなく着色した樹脂プレートをインレイワークではめ込み加工したハイグレードモデルを作ったほうが売れるような気がするんですけどねぇ。
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